阪急「西向日」駅の北西にある朝堂院公園。1200年以上前の都・長岡京の中心地でした。11月11日(土)、この場所が手作りの灯籠の明かりで照らされます。かつての長岡京をイメージさせる、幻想的な景色が広がりますよ。
開催されるのは「朝堂院の絵灯路」。約90基の灯籠が朝堂院公園に並び、午後5時に点灯されます。
主催は、地元の住民たちが結成した「絵灯路まちづくり協議会」。約10人のメンバーが所属しています。
「昨年、初めてこの催しを企画しました」とは、同会代表の吉川正一さん。「朝堂院は、長岡京の時代は政治が行われた中心地でした。長岡京ゆかりの場所を多くの人に知ってもらえたら。近くでは、同じく長岡京にちなんだ〝大極殿(だいごくでん)祭〟も実施されます」
大極殿祭とは、長岡京遷都を記念した祭典のこと。朝堂院公園の北に位置する大極殿公園で、長岡京が遷都された11月11日に毎年開かれています。
同会副代表の中村美智子さんも、「大極殿祭に合わせて催しをすることで、より長岡京をPRできるのではと考えたんです。かつての長岡京が灯籠で照らされていた様子をイメージしています」と話します。
催しの約1カ月前、中村さんの元には、イラストや文字が書かれた灯籠に使う紙が届けられていました。
「地元の子どもたちが中心になって、灯籠をデザインしてくれているんですよ」と中村さん。
イベント協力者の平井真奈美さん、村田恭子さんとともに紙を支柱に巻き、灯籠を準備。
「こちらは書道部の高校生が書いてくれたの」「雰囲気があってすてき!」と盛り上がります。
「子どもや孫が手がけた灯籠を見るのを楽しみにしている人もいます。前回もたくさんの灯籠が飾られていて、とてもきれいでした」(平井さん)
当日のもう一つの見どころが、点灯前の「長岡宮と向日町の町場の風景~朝堂院が江戸時代へタイムスリップ」。劇団「おさだ塾」による舞台です。
ステージでは芸を上演しながら品物を売った、江戸時代の商人の姿が再現されるとか。南京玉すだれや、人形遣いの芸などが披露されます。
中村さんによると「今年は芸のほか、あめ湯、鳥笛などの縁日も用意します」とのこと。にぎやかな光景が見られそうですね。
イベントの情報は「絵灯路まちづくり協議会」のフェイスブック(https://www.facebook.com/767tsunagu/)でも紹介。