子どもをおもちゃで遊ばせたり、絵本の読み聞かせを楽しんだり。小さな子どもとそのお母さんが気軽に集える場所をと、子育て中の主婦が2カ月に1度程度、「ママてらはうす」を開いています。会場は、右京区西院の慶善寺。畳の上でリラックスした時間を過ごせそうです。
午前10時30分を少し過ぎたころ。慶善寺の本堂に、子どもを連れたお母さんが次々と訪れます。
さっそく、畳の上に子どもを寝かせるお母さん。「すごい、もう寝返りしてる!」「うちの子はまだハイハイができなくて…」。子どもの様子を見ながら、母親同士で和やかに話しています。
絵本の読み聞かせが始まったのは、会場がにぎわいだした午前11時ごろ。絵本を読むのは、1児の母で、元国語教師の山口双美(ともみ)さん。「毎回、地域のお母さんに特技を披露してもらえたらと思っているんです」とは、3人の主催者のうちの1人で同寺の恒川紗也加さん。
山口さんが「はらぺこあおむし」などの絵本を、歌を挟みながら軽快に読むと、メロディーに合わせて手をたたく参加者。「カエルがぴよーん。犬がぴよよーん」といったセリフを言う場面では、子どもの体を高く持ち上げる人も。
その後は、手形遊びと七夕の短冊作りを自由に行う時間に。1人のお母さんが飲み物を取りに場を離れると、別のお母さんがその子どもの面倒をみています。「前回もこうやって、自然に互いの子どもをみていたんです」と、同じく主催者の木村いづみさんが説明します。
参加者は「リラックスできました」「いつもは、なかなか室内の広い場所で遊ばせてあげられないからうれしい」と感想を話していましたよ。
「以前から、ご本尊のあるこのスペースをもっと活用したいと思っていました」と話す恒川さん。
そこで、「このスペースを小さな子どもと母親が集まる場所にできればと思い、園田さんと木村さんと一緒に計画を始めたんです」。
園田一絵(いちえ)さんは、恒川さんの学生時代からの友人で、木村さんは地域の子育て広場で知り合った友人です。3人とも、0~1歳児の子育ての真っ最中。
「ここで同じ年ごろの子どもを持つ母親同士、情報交換をしてもらえたら。出入り自由なので、公園に行く感覚で気軽に来てほしいです」とは木村さん。
園田さんは、「私自身、双子の子育てをしていて、外に出るのが大変です。でも、頑張って出てきたら気分転換ができるよと伝えたいです」。
子どものことから自分のことまで、子育てに関する悩みはつきないもの。
「『ママてらはうす』が、お母さんにとってリフレッシュできる場になればいいですね。子どもを育てるためには、親が心身ともに健康でいることが大切だと思っています」(恒川さん)
第3回は、9月30日(土)に開催。お母さんだけではなく、お父さんもウエルカムだそうです。