子どもたちやその家族が集まって、ごはんを食べながらおしゃべりしたり、遊んだり。そんな居場所「さくらきっちん」が、7月、向日市にオープンします。主宰者は乙訓高校の同級生で、子育て中の3人。今月行われたプレオープンの日には、大勢の参加者がにぎやかに過ごしていましたよ。
向日市・寺戸町にある「来迎寺」。その境内に作られたカフェスペース「釈迦(しゃか)fe」で、「さくらきっちん」のプレオープンは開催されました。午前と午後の2部構成で実施され、1部では、予想を上回る30人以上の参加があったのだとか。主宰者は、桃井友美さん、小林静穂さん、坂早苗さん。高校の同級生だった3人は卒業後も仲が良く、現在はそれぞれが子育て中とのことです。
「子育てを通して、家庭環境や親の仕事などの事情により、1人でごはんを食べている子どもたちがいることが分かりました。そうせざるを得ない大人の気持ちも思うと、胸が痛んで…。個人で関わっていくには限界もあり、地域で親子をサポートする場の必要性を痛感したんです」
桃井さんたちは向日市役所に相談したり、寄付やボランティアスタッフの募集を呼びかけたり。一方、自分たちの力で運営資金を調達する活動も始めたそうです。
その様子を見て、「頑張る若い人たちを応援したい」と来迎寺の福井ともみさんが活動の場を提供。檀家(だんか)の婦人会や地元のボランティア団体、ママ友など、賛同や支援の輪が広がっていきました。
記者が取材をした2部も子連れのママやパパが続々と訪れ、キッチンではボランティアのスタッフが料理を作ったり、盛り付けたり。来場者は焼きたてのホットケーキに、タマネギのホイル焼き、サラダやフルーツなどが添えられたプレートを手に、思い思いの場所で食事を楽しみます。
食後は、初対面の子どもたちもすっかり仲良くなり、外に飛び出して探検やかくれんぼに夢中。親同士がゆっくりと話し込む光景も見られました。
「おいしい料理とおしゃべりで、リフレッシュできました」とは、参加者のお母さん。境内のにぎやかさに、「活気があって、パワーをもらいました」と顔をほころばせるスタッフもいましたよ。
7月から、「さくらきっちん」は月2回、来迎寺や市内の飲食店で開催。イベントを開いたり、学習支援にも取り組んでいくとのことです。
「この場をきっかけに地域の交流が深まり、孤立している親子のサポートや防犯対策にもつながれば。子どもたちが笑っている姿は、親はもちろん、周囲の大人や地域もハッピーにしてくれる力があると思います」(桃井さん)
※参加には運営協力金(子ども10円、大人100円)が必要
※中学3年生までが子ども料金
※小学4年以上は子ども1人の参加可、大人は子ども連れのみ
※各部定員約20人、事前申し込みのうえ参加を。
問い合わせ・申し込みは、メール( )
またはフェイスブック(http://www.facebook.com/muko.kodomo)まで