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城陽の古墳や遺跡にちなんだキャラクターが誕生

城陽市で、地域の遺跡や古墳に関連したオリジナルキャラクターが完成しました。その数、20体! 6月4日(日)まで、「城陽市歴史民俗資料館」で見ることができますよ。

等身大パネルが並ぶ展示エリアの前に立つ小泉さん

「城陽市歴史民俗資料館」(入館料200円)の扉を開けて中に入ると、パネルがいくつも並んでいるのが見えます。アニメ風のイラストで描かれた武将に縄文人、仏像も! 

「森山遺跡や旦椋(あさくら)神社といった城陽の文化財などに関連づけて、そこに暮らしていたであろう人や歴史上の人物を描きました。完成した20体のうち10体を、等身大のパネルにして展示しています」とは、城陽市教育委員会の小泉裕司さん。



「例えば、卑弥呼の時代に造られた最古級の芝ケ原古墳のキャラクターは、当時この辺りを支配していた首長をイメージ。金属製の腕輪である銅釧(どうくしろ)を掲げて権威を示しているポーズを描いています」

イラストは京都美術デザイン専門学校の学生に依頼。子どもにも親しみを持ってもらえるようにアニメ風にしたそうです。時代考証は城陽市教育委員会が行い、小物や服装も当時のものに近づけたとのこと。武器やアクセサリーも、細かく描き込まれています。

残り10体のキャラクターも、年内に等身大パネルを作成予定(会場では小さなパネルで展示)。こちらには、城陽の特産品である寺田イモにちなんで、江戸時代に寺田イモを農民に普及させた嶋利兵衛や、水度(みと)神社にある“おかげ踊り”の情景を描いた絵図を参考にしたおかげ踊りを踊る人、測量の際に城陽の長池宿に泊まった伊能忠敬がモチーフになったキャラクターなどが。

展示は6月4日(日)までですが、それが終わると等身大パネルは同資料館を飛び出します! 順次、各文化財の近くに設置されるのだとか。

地域のことに親しみを持つきっかけに

そもそもこのキャラクターやパネル、なぜ作られることになったのでしょう。

小泉さんに尋ねると「昨年度から城陽市教育委員会で始めたエコミュージアムの一環です。これは、まち全体を博物館に見立て、散策してもらったり、活用していくことでまちおこしにつなげたいという取り組み。古墳や遺跡に詳しくない人でも、興味や親しみをもってもらうきっかけになるように、キャラクターを作り、各文化財近くに設置するためにパネルにしました。『あれはなんだろう』と近づいて見てもらえたらうれしいですね」とのこと。

さらに、「城陽にはたくさんの史跡や名産品、豊かな自然があるのに、地元の人にもあまり認識されていない現状があります」と続けます。 この取り組みをきっかけに、地元の人に地域に愛着を持ってもらい、市外から遊びに来た人にも発信してもらえるようになることが理想とか。問い合わせは、城陽市歴史民俗資料館=TEL:0774(55)7611=へ。

城陽の有名スポットや名産品についての解説、キャラクターのイラストやイベント情報などが載った冊子「JOYOエコミュージアム」も市内の公共施設で5月から配布されています。

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