“みんなで一緒に作って食べると楽しいやん!”がキャッチコピーの「谷田de朝カフェ」。毎月第1土曜日に、朝ごはんを食べながら交流を深めるというイベントで、その第1回が4月1日に開かれました。会場の長岡京市の谷田自治会館には、子どもから大人まで40人近くが集合。にぎやかに過ごしていましたよ。
自治会館の玄関には、大小さまざまなサイズの靴がズラリ。
1階は大人や中高生などを中心とした集いの場で、テーブルを囲むように座った人たちがトーストやコーヒーを片手に談笑しています。もともとの知り合いグループもいれば、初対面で会話を交わす人たちもいます。
スタッフをしている家族に勧められて来たという、高校2年生の今村颯志(そうし)さんは、「こうした場だと、誰とでも気軽に世間話ができますね。また次回も参加してみようかな」と、場の雰囲気を楽しんだよう。「普段、若い世代と話す機会がないので、こういう場で交流できたら」と言う年配の参加者の姿も。
一方、幼稚園児や小学生くらいの子どもたちが集まっているのは、2階の広間。20畳ほどの部屋の一角に調理コーナーが用意され、熱々のホットケーキを自分で作って食べられます。記者が訪れたとき、「作りたい!」と立候補した小学生の男の子たちは、ホットケーキが焼きあがると撮影大会をスタート。「おいしそうやろー」と、出来上がりを自慢げに見せてくれました。
「谷田de朝カフェ」を主催するのは、同地区の老人クラブ、子ども会、自治会の有志で結成された「谷田ふれあいまちづくりの会」です。
「休日にお母さんが働きに出ていて朝ごはんを食べられない子がいたり、一人暮らしの高齢者が誰とも話さずに食事をしていることもあります。食を通じた居場所をつくれればと思い、企画しました」と同会の山本美津子さんは話します。
発案は山本さんも所属する老人クラブで、若い世代が集まる子ども会や自治会に声を掛け、メンバーを募ったとか。
「谷田地区は住民同士の仲が良く、夏祭りや運動会など、地域行事も盛んなんです。ですが、若い子育て世代と高齢者がともに活動する機会は少なかったため、一緒に活動ができればと思って。この取り組みには、スタッフの世代間交流という狙いもあるんです」
開催前には試行錯誤を重ねたようで、「このメニューに決定するまでに試食会を3回もしたんですよ」と山本さん。
とはいえ、これで完成ではありません。イベント終了後、ひと息つきながらも「ホットケーキはカットしたほうが食べやすいんじゃないかな」「地元の野菜が手に入ったらカレーもいいわね」など、さらなるアイデアが出てきます。
参加者が楽しく過ごせるよう、この会は、これからも進化していきそうですね。