数百個のキャンドルと約1000個のランタンの光が、天王山夢ほたる公園を照らします。3月26日(日)、大山崎町で初めて行われる「Oh!灯(あか)りまつり」。町の歴史を盛り込んだ、新たなイベントの誕生です。
「大きなイベントを手がけるのは今回が初めて。チャレンジです」とは、「Oh!灯りまつり」を主催する大山崎町商工会青年部部長の渡辺大樹(ひろき)さん。天王山夢ほたる公園を会場に、地域住民が登場するダンスや楽器演奏のステージ、ハンバーガーやクレープといった屋台などが楽しめます。
これまで3年間、田んぼでドッジボールをする「天下分け目のドッジボール大会」を実施したりと、地域活性化に取り組んできた同会。さらに大きなことに挑戦したいと、ドッジボール大会に代わって今回のイベントを企画したのだといいます。
「子どもから大人まで、地域住民が主役となって地元を盛り上げるイベントを目指しています」
イベントのラストを飾るのは、日没後の“キャンドルリレー”。集まった人たちが1人ずつキャンドルを持ち、リレー形式で隣の人が持つキャンドルに炎を移して点灯させていきます。
目標の参加人数は400人。「動画を撮影して、ギネス世界記録へ申請しようとも考えているんです」と、渡辺さんも意気込み十分です。
そして、会場には約1000個のランタンを展示。日が落ちた後は、地域の子どもたちが色を塗ったイラストが、やわらかな光で浮かび上がります。
キャンドル、ランタンに共通するのが“明かり”。これには、大山崎町に伝わる歴史が関係しているとか。
「会場の天王山夢ほたる公園は、戦国時代、山崎の合戦の舞台となった場所。合戦のとき、町は多数のたいまつで照らされたとの言い伝えがあります」と渡辺さん。キャンドルやランタンは、そのたいまつをイメージしているのですね。
「それだけではありませんよ。町内にある離宮八幡宮はエゴマ油発祥の地とされ、製油や販売をする油座が結成されていました。町は多くのあんどんやちょうちんの火で照らされていたのではと思います。“明かり”でもう一度町をにぎやかにできれば」
あたたかな火がゆらめく、幻想的な光景が見られそうです。入場は無料。問い合わせは大山崎町商工会=TEL:075(956)4600=へ。