子どもから大人まで、みんなで囲む手作りのご飯。右京区西院で月1回、誰でも参加できる食事会が開かれています。食べた後は、子どもたちの遊びの時間がスタート! 地域住民の活躍にも注目です。
「カレーは甘口と辛口の2種類です。お代わりもできますよ」「サラダももらっていいですか」
地域住民が食事をしていたのは、高齢者福祉施設西院の2階。毎月第3金曜日の夜に「おいでやす食堂」が開催されています。
地域住民、同施設の有志スタッフが結成した「みんなの食堂制作委員会」が主催するこの食事会。誰でも参加OKで、午後5時~7時30分の間は出入り自由。手作りの食事が用意されます。
取材したのは2回目の開催日。同施設所長の河本歩美さんが「前回は子どもが少なかったのですが、今日は大盛況!」と言うように、多くの親子連れが訪れ、カレーを味わっていました。
2杯目を「おいしい!」と食べていたのは、5歳の男の子。「たくさん食べてますね。うちの子も見習ってほしい(笑)」「普段は少食なんですよ。お代わりするなんて珍しいです」と、お母さん同士の会話も広がります。
60代の男性は前回も参加したそう。「にぎやかに食事ができますし、手作りの味が楽しめるところも気に入っているんです」と話します。
デザートには、運営を手伝う京都光華女子大学の学生が作ったベビーカステラが登場。
「子どもたちから大好評です。みんなすぐ食べてしまうので、どんどん焼かないと」と、学生たちも張り切っていました。
「食べ終わったらこちらへどうぞ」とのスタッフの声で、参加者は隣の和室へ移動。河本さんによると「子どもの遊びの時間を設けています。内容は回ごとにボランティアの方と相談して決めているんです」とのこと。取材日はボランティアとして協力する西院小学校PTAの読み聞かせサークル「もぐもぐ」による、絵本と紙芝居の読み聞かせが行われました。浦島太郎の物語に、子どもたちが聞き入ります。
その後は、折り紙や絵本、おもちゃなどで遊ぶ自由時間。盛り上がっていたのは、75歳の南恒男さんが教える紙飛行機作りです。
「この角を折ってね」「これで合ってる?」「そうそう。次ははさみで切り込みを入れます」と、紙飛行機サークルで学んだという作り方を伝授していました。
「子どもから大人まで、みんなが一緒に過ごせる機会をつくろうと、『おいでやす食堂』を始めました」と河本さん。
住民同士の交流を深めてほしいという思いのほかにも、取り組みの狙いがあるとか。
「料理を作ったり、子どもと遊んだりと、地域の方が活躍し、その思いが実現する場にもなれば。ボランティアの皆さんと協力して、多くの人が訪れる〝食堂〟にしていきたいです」(河本さん)
日時 | 2月17日(金)午後5時~7時30分 ※毎月第3金曜日開催。申し込み不要、出入り自由 |
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会場 | 高齢者福祉施設西院 京都市西院老人デイサービスセンター (右京区三条通西大路東入ル、地下鉄「西大路御池」駅から徒歩約5分) |
料金 | 中学生以下無料、高校生以上の学生100円、大人300円 |
問い合わせ | 高齢者福祉施設西院 京都市西院老人デイサービスセンター =TEL:075(812)6711 |