もうすぐ木々が色づく時期。その美しさをより引き立ててくれる“パートナー”にも注目しながら、紅葉狩りを楽しみませんか。モミジとコラボレーションすることで生み出される景色。写真に収めるのもおすすめですよ。
「平家物語」にも登場する祇王寺。平清盛の心変わりにより、都を追われた祇王の話が伝わる尼寺です。
こけむした庭はカエデの木々が茂ります。庭の奥、枝葉の合間にはわびとさびを感じさせるかやぶきの屋根が。
素朴なこの屋根を、黄やオレンジに色づいた木々が彩るのはこの時期だけ。つかの間の愛情しか手に入らなかった祇王のエピソードを思い起こさせる景色です。
8万6000平方メートルの敷地を持つ伏見桃山城運動公園には、樹木が数多く植えられています。模擬天守閣のあたりでの注目がモミジ。真っ赤なモミジが城の黒い瓦屋根によく映えています。
天守閣と紅葉を一緒に写真に収められるのは、市内ではここだけ。城の南西にある朱塗りの橋のそばや、石垣の近くからなど、アングルを変えて楽しんで。
哲学の道の東側に延びる、“隠れ道”。この閑静なエリアに立つのが、春と秋にのみ一般公開される安楽寺です。
その風景に出あえるのは、11月末~12月初旬。山門前の階段に、散り積もったモミジが作り出すレッドカーペットが出現するのです。錦秋という言葉がぴったりのこの情景に、例年多くの参拝者が魅了されるそう。
世界文化遺産の醍醐寺は、山上の「上醍醐」、麓の「下醍醐」の2つのエリアに分かれています。朱色のお堂「弁天堂」があるのは「下醍醐」。
お堂とその前にかかる橋、紅葉した木々。それらがくっきりと池の水面に映ることで、鮮やかさが増しているよう。
11月18日(金)~12月4日(日)は夜間ライトアップも実施されますよ。夜の暗がりが、弁天堂や色づいた葉の赤色を一層際立たせます。