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歴史、産業、祭り…、山科の魅力を知るきっかけになりそう

天智天皇陵、隨心院、清水焼団地、もてなすくん。これらの共通点、分かりますか。答えは〝山科〟。12月18日(日)の検定を受ければ、山科についてもっと詳しくなれるかもしれませんよ。

区制40周年を記念して発案

冒頭で紹介した天智天皇陵は御陵に、隨心院は小野に、清水焼団地は川田に、それぞれ位置しています。もてなすくんとは、京野菜の「山科なす」をモチーフにしたキャラクターです。

「そのほか名神高速の京都東インターチェンジもあるため、山科は〝東の玄関口〟といわれています。ですが、山科に対する注目度は低いと感じています」とは山科経済同友会専務理事の岸本哲(あきら)さん。

山科に生まれ育った岸本さんは、「京都検定にも山科に関連する内容はあるのですが、出題数はごくわずか。いいところがたくさんあるのに。もっと山科をアピールしたい」と思っていたのだとか。

そこで、今年10月に区制40周年を迎えたことを機に、山科経済同友会と、地域団体・大学・行政などで構成されている山科区制40周年記念事業実行委員会は、一緒に「山科検定」を行うことになりました。

「区民はもちろん区外の人たちにも、山科の魅力を知るきっかけにしてほしい」(岸本さん)と意気込みも十分です。

公式テキストからは40問が出題されます

  • 70本ある「区民誇りの木」の一つに数えられる「なぎの木」。庁舎のある「椥辻」の地名は、昔、このあたりにあったというナギの大樹に由来しているそう

  • 竹鼻の商店街の一角に湧く「だんじょ水」。戦後に枯れた用水を、護国寺や商店街、町内会といった地域の力で復活させました

  • 疏水の第3トンネル東側にかかる小さな橋が「日本最初の鉄筋コンクリート橋」で、国の史跡にも指定されています。明治時代の疏水建設にたずさわった田邉朔郎が建造。欄干がない形状のため転落防止用の柵が設置されています

「公式テキストには、山科区民の愛情が詰まっています。そんな、地元を思う人たちの存在も、山科の魅力の一つです」と山科区地域力推進室の松尾裕樹さん

2年をかけて完成させた「京都山科 東西南北~区民が選んだ魅力を訪ねて~」

検定といえば試験対策の公式テキストが付き物ですよね。山科検定では、2010年発刊の冊子「京都山科 東西南北~区民が選んだ魅力を訪ねて~」が公式テキストになりました。この冊子には、区民推薦の109件のスポットをはじめ、歴史や文化、祭り、産業、自然環境など幅広い情報がまとめられています。

冊子をめくると、山科区総合庁舎のすぐそばに立つ「なぎの木」が紹介されていました。山科区が誕生した1976年に植樹されたのだとか。バラエティーに富んだ内容で、読んでいるうちに現地に行ってみたいと思った記者は、紹介されているJR「山科」駅からほど近い「だんじょ水」、日ノ岡の疏水にかかる「日本最初の鉄筋コンクリート橋」も訪ねてみました(上写真)。

検定は、「歴史」「文化」「現代」「産業」「芸術」「自然」の各分野から択一式で50問が出題されます。そのうち40問は公式テキストから出題。

「問題は、山科の過去、現在、未来が感じられる多様な内容にできればと思っています」と語るのは、実行委員会の事務局を担う山科区地域力推進室の松尾裕樹さん。

残り10問は、山科区役所の取り組みなどから出題される予定だそうですよ。

公式テキストは、山科区役所で無料配布。または山科区役所のホームページ(http://www.city.kyoto.lg.jp/yamasina/page/0000080146.html)からもダウンロードできます。申し込みは11月15日(火)まで。

山科検定は12月18日(日)、山科区総合庁舎にて実施。受験無料。検定の申し込みや問い合わせは、山科区制40周年記念事業実行委員会(山科区地域力推進室)=TEL:075(592)3066=へ。

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