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地元民をつなぐ桂の〝村祭り〟

昨年、初めて開催された「桂ヴィレッジフェス」。その第2回が、10月30日(日)に行われます。企画したのは地域住民たち。阪急「桂」駅近くの西山別院で、食や音楽などが楽しめる、特別な一日が過ごせますよ。

楽器演奏、ワークショップ、古本市なども行われます。前回は1500人が来場したとのこと(昨年の様子)

「西山別院の本堂は京都府指定文化財です。この場所で地域の人と何かできればと思ったのが、開催のきっかけでした」と話すのは、桂ヴィレッジフェス実行委員会の代表・宮川徳三郎さん。着物店を営んでいます。

普段は落ち着いた雰囲気の西山別院。ですが、桂ヴィレッジフェス当日はその様子が一変! 音楽ステージ、グルメブース、手作り雑貨のコーナーなど6つのエリアができ、にぎやかな会場へと姿を変えます。

約20人の実行委員会は地域住民で構成。取材日には宮川さんのほか、石橋瑞己さん、トノイケミキさん、中村紗也佳さんが集合しました。石橋さんは料理店、トノイケさんは雑貨店、中村さんは眼鏡店の店主です。

「昨年は昼過ぎに食べ物が売り切れてしまって…。今年は飲食店の数を前回の倍の14に増やしました。いずれも、桂を中心とした地元の店です」と石橋さん。出店者が西京区にゆかりのある人というのも特徴なのですね。

トノイケさんは、本堂の東側を指し、「こちらに雑貨が集まる『クラフト』エリアをつくります」と教えてくれました。「染め物などのワークショップも実施するんです。昨年も皆さんに楽しんでもらえました」(トノイケさん)

幅広い年齢層の人が訪れたという前回。中村さんは、子連れが目立っていたのが印象的だったといいます。

「桂には子育て世代がたくさんいるのだと実感しました。本堂では子ども向けの催しも行われるので、のぞいてみてください」(中村さん)

「桂での暮らしが楽しくなるような祭りにしたいです」と話す実行委員会のメンバー。左から宮川さん、トノイケさん、中村さん、石橋さん

開催にあたり、宮川さんにはこんな思いが。

「桂に住む人たちをつなぎ、町全体を盛り上げられたらと考えています。地元のすてきな店や人を、来場者に知ってもらえるとうれしいです」

縁がつながったのは、出店者と来場者だけではないよう。トノイケさんや中村さんは「私たちの出会いもこの委員会です。メンバーに参加して、友達が増えました!」と笑います。

桂ヴィレッジフェスの発想の基になっているというのが、かつての桂の風景。桂離宮の周辺には、公家の別荘地として栄えた複数の〝村〟があったのだとか。

「そうした村でも食べ物や音楽を楽しむうたげが繰り広げられていたのでは、とイメージしました。〝ヴィレッジフェス〟とは村祭りのこと。開催に合わせ、子どもを連れて実家に帰省する、地元の人にとってそんな祭りにしていきたいです」(宮川さん)

1回限りの〝イベント〟ではなく、長年続く〝祭り〟に。メンバーの意気込みが感じられました。

日時 10月30日(日)
午前11時~午後4時30分
※入場無料、雨天決行
会場 西山別院(京都市西京区川島北裏町29、
阪急「桂」駅東口から徒歩5分)
※駐車場なし
問い合わせ 宮川さん=携帯電話:090(1223)0936

会場となる西山別院。イチョウの木の下が演奏のステージです

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