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田んぼにホタル、里山の風景を伝えています

京都縦貫自動車道・西代トンネルの付近。工事をしているのを目にし、「何ができるんだろう」と思っていた人もいるのでは。5月29日にオープンしたのが「西代(にしんだい)里山公園」です。子どもが自然と触れ合えるスポットができましたよ。

「雨水をためる調整池やヘリポートも整備。防災拠点としても活用する予定です」と話す、志水さん(左)と上村さん

カラフルな遊具に子どもたちは興味津々。「芝生が広がっていてきれい!」とお母さんたちからも好評です

阪急「西山天王山」駅から京都縦貫自動車道に沿って北西へ約2km。住宅地を抜けた先の斜面に「西代里山公園」が造られました。美しい芝生が敷かれ、後方には山が見える、のどかな空間です。

「約2万2000m2と、長岡京市内の公園としては3本の指に入る広さです」。そう教えてくれたのは、長岡京市建設交通部公園緑地課課長の志水忠弘さん。

同課公園整備係の上村信悟さんによると「もともとこの辺りには田んぼが広がっていました。その里山の風景をイメージした公園です」とのこと。

園内は「遊びの広場」「多目的広場」「体験農園」「ホタル広場」「カブトムシの森」といったエリアに分かれています。「遊びの広場」から東へ反時計回りに、見どころを案内してもらいました。

まずは、子どものにぎやかな声が響いていた「遊びの広場」。「遊具はこのエリアに集めています。午前中は特に、就園前の小さいお子さんが多いですね」(上村さん)

1歳3カ月の女の子を連れたお母さんは「楽しい遊具があって子どもも喜んでいます。家の周りにはこんな広い公園はないので、今日は少し足を延ばしてみました」。近くには別の親子の姿も。1歳5カ月の男の子がライオンの遊具に乗ったり、芝生を走り回ったり。お母さんも「初めて来た場所なので、新鮮でうれしいみたい」と笑います。


ゆるやかに回る水車の隣が「体験農園」。小さな田んぼが作られています。
「地元の小学校や幼稚園の子どもたちが稲作体験をするための田んぼです。訪れた人にも、かつての田園風景を感じてもらえたら」(上村さん)。6月上旬には子どもたちが田植えを実施。開花や黄金色の穂など、成長の様子を観察できそうです。

「ホタル広場」には、近くを流れる小泉川の水を利用した池を設置。「小泉川にはホタルが生息していて、毎年観賞会も開かれています。園内の奥では地元の団体がホタルを養殖しているんです」と志水さん。生育環境が整えば、ほのかな光が浮かび上がる景色が見られるかもしれませんよ。

田植え前の「体験農園」。ここで子どもたちが稲作体験を行います

「ホタル広場」での観賞会も企画しているとか

7月下旬に「展望広場」「カブトムシの森」も開放

地図

※公共交通機関での来園がおすすめとのこと

ログハウスのような外観の管理棟は現在工事中。そのため、取材時にはこの奥の「展望広場」と「カブトムシの森」に入ることができませんでしたが、7月下旬の管理棟完成後は開放されます。
ベンチが備えられた「展望広場」はひと休みするのにもぴったり。芝生の広場から、その先の住宅地まで見通せます。
その裏手が「カブトムシの森」。カブトムシの好むクヌギを植え、西山山麓の自然を再現しているとか。「クヌギは成長が早いので、どんどん木が生い茂ってきます。昆虫もたくさん見られると思います」(上村さん)
西山キャンプ場へ続くハイキングコースに抜けることも可能に。ここから山歩きに出発するのもいいですね。
今後は、住民による催しの開催も検討しているそうです。問い合わせは長岡京市公園緑地課公園整備係=TEL:075(955)3146=まで。

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