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中書島・丹波橋を巡り、史跡や名水と出あいました

今年3月末に発行された「京都・洛南探訪マップ」。伏見の名所を巡る6つの散策コースを紹介しています。作成は、伏見の9つの寺社や史跡が加盟する洛南保勝会。どんな景色と出あえるのか、コースのひとつ、「伏見 中書島・丹波橋の史跡めぐりコース」を歩いてみました。

「京都・洛南探訪マップ」は城南宮でも配られています

「地元の人にも洛南地域のことをもっと知ってほしくて」と、地図を作ったきっかけについて話してくれたのは、洛南保勝会に加盟する城南宮の宮司・鳥羽重宏さん。

地図には「鳥羽伏見の戦い史跡巡り」「深草・藤森の神様・仏様」など6つのコースとともに、各地域や社寺の歴史も記されています。

「歴史上の有名な人物の名前も出しながらそれぞれの地域を紹介しているので、地元の中高生にも、こんな有名な出来事がここであったんだと思ってもらえたら」

コースは同会のメンバーで手分けをして歩き、決めたそう。「普段何げなく通りすぎる場所も、細かなところまでじっくりと見てもらえたら、思わぬ発見があるのではないかと思います」

説明板はどこ? 気分は探偵!

6つのコースはそれぞれ、約6㎞~10㎞の普通コースと、さらにしっかりと歩きたい人に向けた約8km~14kmの健脚コースが設けられています。記者は、「伏見 中書島・丹波橋の史跡めぐり」の普通コースを選択。

正午、JR「桃山」駅をスタート。最初の目的地は御香宮神社(写真①)。続いて、たくさんのお店が立ち並ぶ大手筋商店街で、アイスクリームにつられ早速の休憩タイムに。ここで食べ歩きをするのも楽しそう。
商店街を曲がった先で出あったのが、伏見の名水のひとつ「白菊水」(写真②)。こちら、自由に水をくめるため、取材当日も名水を求める人の列ができていました。地図にはほかにも名水スポットが書かれているので、冷たい水で喉を潤しながら歩けます。

御香宮神社では「御香水」という名水を味わえます

名水「白菊水」をくむことができるスポット

やがて見えてくる、酒蔵が立ち並ぶ風情ある町並みを抜けると宇治川派流の川べりへ(写真③)。緑があふれ、風がほほをかすめる水辺はそれだけで心地がよいのに、満開のアジサイを発見してテンションがさらにアップ! つい写真を撮りすぎてしまいました。
そして道中、楽しかったのが、史跡やその場所の歴史を紹介する説明板探し(写真④)。坂本龍馬が寺田屋で襲撃された際に身を隠した小屋があった場所や、鳥羽伏見の戦いで激戦地となった場所などに立てられていて、地図上にその場所が記されています。

川べりの遊歩道を歩くと、川を渡る十石船や
川の絵を描く人たちと遭遇

史跡「坂本龍馬避難の材木小屋跡」とその説明板。
道中、商店街の脇や橋のたもとなどで同様の説明板を計11個発見

あまりにひっそりとたたずんでいるため、最初はなかなか見つけられず「何かお探しですか?」と、土産店の人に声をかけられてしまう始末。それが途中からはコツをつかめたのか、スムーズに発見できるように。隠された説明板を探す探偵のような気分で巡りました。
ゴールの丹波橋駅まで通常約1時間半のコースですが、3時間ほどかけてゆったりと満喫。地元の人でも、改めてそのよさを感じられるコースではないでしょうか。
地図は御香宮神社、城南宮、藤森神社、法界寺などで無料配布されています。

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