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地元のここが好き!

家と店が溶け込み、新たな動きも 紫竹の町並み(北区)

左端が「町家ギャラリーrico」

堀川通と北山通が交わる一帯、住宅地が広がる紫竹学区。何げない町並みですが、歩けばちらほらと看板が出ている建物を見かけます。町家を使った店舗です。そのうちの一つ「町家ギャラリーrico」のオーナー・瀬島訓子さんに話を聞いてみることに。

「8年前にオープンしたころは、昔から営業している店が点々とあるくらいでした。ここ数年で新しい店が増えてきましたね。今年の夏は、そうした店が集まってお祭りを実施。初めての試みでしたが、地域の人とのつながりが深まりました」

若い世代の移住者も多く、子どもの姿もよく見られるとのこと。

「昔からある和菓子店のご主人は、通学時間に外に出て子どもを見守ってくれるんです。子育てするのにもいい町だと思います」(ウォーレン由紀さん)

いろいろな住民が共存して、町の姿も変化していっているようです。

設計会社の1階が、地域の交流スペースに 衣笠あんばい庵(北区)

取材に訪れた日は、月に一度のお茶会「和い輪い茶論」が開かれていました

「友達と行く和食のお店を探しているの」「あの店おいしかったよ」と、にぎやかな声が響く「衣笠あんばい庵」(北区衣笠北高橋町31―4)。まるで集会所のようですが、2階は設計会社「合同会社あんばい」の事務所なんです。ここはどういう場所なんでしょう。

「1階はコミュニティースペースとして毎日開放。無料で貸し出しています。気が付くと近所の人が集まっていますね」とは、同社代表の草島惠子さん。空き家を改修し、昨年12月にオープンさせました。

「生まれ変わった古民家を見てほしいというのがきっかけでしたが、今では多くの人がつながる場になっています」

同社副代表の沼尾静里菜(せりな)さんも「ここで講座を開いたり、季節の花を置いてくださる方もいるんです」と話します。

訪れていた人からは「のんびりおしゃべりできる、貴重な場所」といった声も。散歩の途中、ふらりと立ち寄るのにぴったりなのだとか。

懐かしいムードに浸れます 焼肉・ホルモン料理 金太郎(下京区)

「カウンター席もあるので、1人でも気軽にどうぞ」と話す、和正さん(右)と須美子さん

店先の赤ちょうちんが目印。御前五条を少し下がったところに、「焼肉・ホルモン料理 金太郎」があります。

「開店したのは31年前。当時は人通りも少なかったけれど、最近は住宅も増え、忙しくしています」と、マスターの金山和正さん。妻の須美子さんと2人で同店を切り盛りしています。

窓には昔のビールのポスターが張ってあったりと、店内はなんともレトロな雰囲気。壁にはびっしりと、和牛を中心にそろえているというメニューが手書きの文字で貼られています。「ヒウチ」「カルビ」などの中に、「プリシマ腸」「赤ワタサンド」といった聞き慣れない名前も。

「書いているのは私ですが、メニュー名を考えているのはマスターですよ」と須美子さん。

「そうなんです。『プリシマ腸』は脂ののったシマチョウ、『赤ワタサンド』はギアラのこと。楽しみながら名前を付けています」(和正さん)

センスの光る、ユニークな名前にも注目です。

店も盆栽も〝自然”スタイル ふくわか洞盆栽店(上京区)

「軒先からつるしてみたりと、飾り方も参考にしてもらえたら」(工藤さん)

盆栽といえば形の整った松。そんなイメージを持つ人も多いのでは?「ふくわか洞盆栽店」(上京区北町570-11)の盆栽は一味違います。

キジョラン、イチョウなど、店先に並ぶ盆栽はどれも自由に枝が伸びている印象。このような盆栽もあるのですね。

「なるべく自然に近い状態にこだわっています。実は、盆栽はまったくの独学。趣味が高じて店を持ちました」とは、店主の工藤誠さん。会社員を経て、6年前に店を開いたのだそう。

同店がオープンしているのは金・土・日曜の週3日。それは、工藤さんの陶芸家というもう一つの顔が理由です。

「電動式のろくろは使わず手びねりで作るので、作業に時間がかかります。盆栽を植えている鉢も私の作品です」

工藤さんが飼う、3匹の猫が気ままに店を歩いているときもあるそう。「3匹のファンだと言ってくれる人もいます」と、うれしそうに話してくれました。

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