8月5日(水)、右京区にある「大映通り商店街」では恒例の夏祭りが開催されます。そこに登場するのが、〝ひょっとこ踊り〟の一団。太秦で、ひょっとことは…?
〝ピーヒャララ、ピーヒャララ〟と笛やかねの音色が鳴り響きます。ここは、地元の人が利用する私設のコミュニティースペース「古心庵(ここあん)」の一室。
長机やピアノが置かれ、いささか窮屈にも見える室内で音色に合わせて踊っているのは、「太秦・ひょっとこ踊りの会」メンバーの7人。大人から子どもまで、腕を体の前で左に右にと振り、腰をやや落としてゆらしながら一列になって進む様子はどことなくユーモラス。でも、表情はいたってまじめ。約5分踊った後には、どこからともなく「きついー」との声が聞こえてきます。
今回、取材に訪れたのは第2回の練習日。この日は30人ほどのメンバー全員はそろいませんでしたが、全4回の練習で本番に臨みます。
そもそも、宮崎県が本場の〝ひょっとこ踊り〟をどうして太秦で?との記者の質問に答えてくれたのは、同会のリーダー・増田優太郎さん。
増田さんは、祇園で活動する篠笛(しのぶえ)サークルのメンバー。このサークルでは、数年前から、〝節分お化け〟と呼ばれる花街の節分行事の際に〝ひょっとこ踊り〟を披露。年々人気が高まっているのだとか。
今年2月、なじみのある「古心庵」の1周年パーティーのお祝いのため仲間と〝ひょっとこ踊り〟を披露したのが取り組みのきっかけに。会場の人が手をたたき、笑っている姿に感動した人たちが、〝ひょっとこ踊り〟で地元を盛り上げたいと集まったといいます。
「この夏祭りは私たちの活動のスタートです。4回の練習で完成するものではないので、まず基本となるステップなどをひととおり覚えて、披露することが目標。そして今回だけで終了するのではなく、いずれはほかのお祭りに参加したいというビジョンもあります」と増田さん。
この日の参加者も、「思っていた以上に足の運びが難しいです」(小5・西田裕将くん)、「ふだん使わない筋肉を使うので大変。体重移動のバランスがポイントのようですね」(佐野功さん)と言いながらも、みんな表情はニコニコ。もう、すっかり〝ひょっとこ踊り〟のとりこになっている様子がうかがえました。
残すところ本番までの練習はあと2回ですが、現在も参加者を募集中。衣装の準備が間に合わない可能性はあるものの、練習次第でひとまず動けるようになるそう。
見学、応援なども歓迎とのこと。興味のある人は、次回の練習に参加してみては。
問い合わせは、「太秦・ひょっとこ踊りの会」=TEL:090(8389)1944(担当・増田さん)。「古心庵」のフェイスブックでも情報発信あり。