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先輩ママたちが伏見で開いた、子育て応援交流サロン

5月のある水曜日。小さな子どもと女性たちのにぎやかな声が、京都市醍醐いきいき市民活動センター1階の和室から聞こえてきます。声の主は、この日1回目が開かれた「プレママ&親子のほのぼの交流サロン」に参加した2組の親子と、主催する「きママっず」の3人。このサロンは月に2回開催される、妊婦や母親が情報交換や交流ができる場所です。

この日の参加者は、近くに住む、生後9カ月の男の子を連れたお母さんと10カ月の女の子を連れたお母さん。会場には、「きママっず」のメンバーが持ち寄ったおもちゃがたくさん置いてあって、子どもたちは興味津々。次々に手に取って遊んでいます。

そんな様子を見守りながら、メンバーたちは参加したお母さんとおしゃべりしたり、一緒に子どもをあやしたり。サロンの名前通りほのぼのとした時間が流れています。

「きママっず」メンバーの井川恵さん、富永麻由美さん、中野ゆう子さんは、山科区と伏見区在住で、2歳~中学生の子どもの母親です。それぞれ女性や親子を対象にした教室の講師をしている関係から、「地域や子育て中の人のために3人で何かできないか」と考え、このサロンのオープンにたどりつきました。

このサロンに期待しているという参加したママたち。「家ではずっと子どもと1対1。こういう場所が無料で利用できるのはいいですね」「家のおもちゃには飽きてしまっているし、近くに遊べるところがあると助かります。母親同士の交流もできますね」

3人の子育て経験を生かして

そもそも3人がそういった思いに駆られたのは、自分たち自身の子育て経験から。なかでもリーダーの井川さんは、1人目を出産後、「産後うつ」になるという体験をしています。

「〝この子の命を私が背負わなくては〟と勝手に自分を追い込んでしまって不安で涙がとまらなくなったときもありました。そういった経験を生かし、〝孤立した子育て〟をしているママさんが外に出るきっかけを作りたいです」

富永さんは京都出身ですが、一時期、他県で子育てをしていたそう。そこでは、親子で参加できるイベントが毎日のように行われていて楽しく参加していたとか。

「京都でも、もっと交流できる場所があればと。そういうところがあれば子どもだけではなく、ママにも友達ができます。私たちは、参加してくれる人たちがここで自由に楽しんでもらえるようにサポートしていきたいと思っています」

そんな2人の思いに賛同できる部分が大きかったと話す中野さん。双子を含めて子どもは4人。

「双子が小さいときは出かけるのも大変で、ほとんど引きこもりでした。自分たちが子育て中だから共感できることがあると思います。同じ目線でママたちと話をしたい」

いろいろな経験を持つ3人が作ったサロンだからこそ、肩肘はらない交流の中で、子育てのヒントやアイデアが見つかりそうですね。

サロンが開かれるのは毎月第1・3水曜日午前10時~正午(8月を除く)。途中参加も、途中までの参加もOKです。参加費もかかりません。

「買い物ついでに気軽に立ち寄ってほしい。今後は保育士を目指す大学生や会社を定年退職した人など、いろいろな人にボランティアで参加してもらって、地域であたたかく子育てをできるような場にしていきたい」と井川さん。新しい地域の子育ての形をつくり出してくれそうですね。

問い合わせは、京都市醍醐いきいき市民活動センター(伏見区醍醐外山街道町21-21)=TEL:075(571)0035、火休み。

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