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天然記念物の木を見に、寺へ神社へ

京都市では、30以上の植物が天然記念物に指定されているって知っていましたか? 今回は、常緑樹にスポットを当て、近場にある4本をピックアップ。それぞれの木から歴史と生命力を感じられそうです。

樹高は21.9mで、樹齢は約900年/新熊野神社のクスノキ

根元部分の幹の太さは約12m、東西23m・南北35m以上に枝が広がっています

新熊野神社を訪れる際の目印にもなる、高さ21.9mの大きなクスノキ。東大路通からもその姿を見ることができます。
同神社の創建時、後白河法皇が紀州・熊野より移植させた「上皇手植えの樟」とされ、樹齢は約900年と推定。今もなお成長を続けていることから、健康長寿を願い、参拝する人が多いのだそう。

  • 京都市指定天然記念物/1983年6月1日に指定
  • アクセス/市バス「今熊野」停から徒歩3分
  • 問い合わせ/新熊野神社=TEL:075(561)4892

美しい姿は、まるで絵画のよう/宝泉院のゴヨウマツ

少し離れて見ることで、一枚の絵を観賞しているようなひとときを味わえます

樹高11m、枝張りが南北11.5m、東西14mと大木のゴヨウマツは、宝泉院本堂の庭園でその存在感をはなっています。
客殿からは庭が額縁に入ったように観賞できる「額縁庭園」としても有名な「盤桓園(ばんかんえん)」 。3本に分かれた幹の太さや美しい曲線を、絵をめでる気分で眺めてみては。拝観料(800円/抹茶付き)要。

  • 京都市登録天然記念物/1991年4月1日に指定
  • アクセス/京都バス「大原」停から徒歩約15分
  • 問い合わせ/宝泉院=TEL:075(744)2409

市内で一番の大きさを誇ります/白峯神宮のオガタマノキ

樹齢は800年を超えるとされています

多くの社寺で植えられているオガタマノキですが、白峯神宮の一本は京都市内で最大。
根の部分から二手に分かれた幹が、真っすぐ、力強く伸びています。春には香りのよい白い花が咲き、その後、果実がなると秋には赤い種子が出てきますよ。
オガタマノキという名は、神や魂を招き寄せる「招霊(おぎたま)」がなまったとの一説からついたそう。

  • 京都市指定天然記念物/1985年6月1日に指定
  • アクセス/地下鉄「今出川」駅から徒歩約8分
  • 問い合わせ/白峯神宮=TEL:075(441)3810

災害後もたくましく育つ一本/天寧寺のカヤ

塀で仕切られた空間に植えられているため、近くでの見学を希望する場合はお寺の人に声をかけて

約200年前、天寧寺の本堂が火災に見舞われたときに幹の一部が傷ついたり、頂部に落雷での傷痕もあるなど、さまざまな災害を乗り越えてきたこちらのカヤ。
16mを超す大きさのカヤは京都市内においても珍しく、貴重なのだとか。下からのぞくと、左右に伸びる枝の動きも楽しめます。

  • 京都市登録天然記念物/1987年5月1日に指定
  • アクセス/地下鉄「鞍馬口」駅から徒歩約5分
  • 問い合わせ/天寧寺=TEL:075(231)5627

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