「行ってみました」 あの場所を読者が訪問

京都コンサートホールのパイプオルガンの裏側へ/表面に見えているだけではありません、全部合わせて7000本越え

匠くんもパイプの数に圧倒され、「すごい」と一言。同ホールのパイプオルガンは、尺八やしの笛といった和楽器を含め、90種類の音色を出すことができます
※パイプオルガンの内部は、精密な仕組みのため撮影ができませんでした 

パイプオルガンと聞いてイメージするのは、一面に並ぶパイプでは?

でもパイプは、客席から見えない部分にもあるんです。それを見ようと荒木奈穂さん・匠くん親子と出かけたのが京都コンサートホール。高さ約10.5m、幅は13mと、西日本最大級のパイプオルガンを所有しています。

パイプオルガンの正面に立ち、パイプのすき間から中をのぞき込むと…。奥行き3mほどの空間に、パイプが林立しています。7mmほどのものから10mほどのものまで。太さも直径約1cmから約30cmのものまでさまざま。「中にこんなにあるなんて」と奈穂さんが驚くのも当然、7155本もあるのですから。

もっと近くでパイプを見ようと、ステージマネジャー・安東一郎さんの誘導でパイプオルガンの側面へ。ここで目に入ってきたのは細い階段。オルガンの裏側は4フロアに仕切られ、一面板張りです。2階にあたる場所で小さい引き戸を開けると、幅6mほどのスペースにパイプが所狭しと並んでいます。こういった“小部屋”が1フロアに4つあるのだそう。

つやつやと輝く金属のパイプを間近で見ていると、安東さんが音を鳴らしてくれました。よく見るとパイプがかすかに動いています。「パイプに風を送ることで音が出ますから、その振動で揺れるんですよ」(安東さん)

“裏側”をのぞいてみたことで、これまでとは一味違う音色を楽しめそうです。

京都タワーの展望室3階の「上」へ/地上50m、幅7mのところに毎日活躍しているライトが50個!

【左】すぐ下のスカイラウンジの窓を掃除するときには、ここから降りるのだとか 【下】一緒に上ってくれた京都タワーのコミュニケーション推進室・木原千絵さん。「一番上の展望室は高さ100mなので景色の良さにはなじみがありますが、風を感じながらというのが気持ちいいですね」。新緑が美しい東山の景色もこの通り

「京都タワーの、一般人が入れない場所に潜入したい」という読者AKさんの声に応えて見学を許可してもらったのが、展望室3階の「上」。屋外ですか。えっ、地上50mで柵なし…。ここは読者に代わり記者が体験を、と出かけてみました。

展望室3階の天井からはしごをのぼり、顔を出すと、まさに開放的空間。直径24mの円形スペースですが、中央に展望エレベーターが通る塔体があるため幅は7mほどしかありません。

ここには50個のライトが設置され、毎日、日の入りの時間に点灯。さまざまなキャンペーン時のライトアップもこの照明が使われているそう。

では、せっかくなのでぐるりと一周。京都の景色を360度、風を受けながら見るというのが新鮮で爽快。でも視線を下げ、足元の景色を見ると、背筋がぞくっ。ライトの点検時などは端で作業をするというのだから頭が下がる思いです。

―取材を終えての帰り道、京都駅前には京都タワーの写真を撮っている人がいっぱい。そんな人たちに、「私、さっきまであの場所にいたんです」と言いたくなってしまいました!

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