この季節、楽しみな花といえば梅。赤や白のかわいらしい花を見ていると、つい華やいだ気持ちになってきますね。観梅をしながら、季節の移り変わりを感じてみませんか。
京都府立植物園でも梅を見ることができますよ。園内には梅林が2カ所。北山通に面した入り口そばにある噴水の近くに、まず1カ所。そこから少し西側、「なからぎの森」のそばにもう1カ所あります。遠目には緑っぽく見える緑蕚梅(りょくがくばい)など約60品種、150本が植えられています。
2カ所の梅林を移動する間にも、さまざまな花や木を目にできるのも植物園ならではですね。
小野小町ゆかりの寺として知られる「随心院」。総門を入って右手にあるのが「小野梅園」です。白梅・紅梅合わせて約200本植えられている中で、特に目を引くのが“はねずの梅”。古くは、薄紅色を“はねず”と呼んでいたことからその名が付けられた、愛らしいピンクの梅です。
どの時間帯に行っても、その時々の日の光に照らされた姿が美しいとのことなので、時間をかけて鑑賞してみては。
勧修寺の庭の中央で存在感たっぷりに枝を広げる「臥龍(がりゅう)の老梅」。龍が天に上がる姿に見えることから名付けられたそう。
樹齢が推定300年といわれる親木(初代)、そこから育った子と孫の木と三代が並んでいます。現在、花をつけるのは孫の木。梅の木から長い歴史を感じ取れそうですね。
130本の梅のうち、約100本が梅林に植えられている二条城。紅梅に白梅、桃色梅。1本の木に紅白の花が咲く「源平咲き分け」やしだれ梅など、さまざまな梅を愛(め)でることができます。見ごろの時期に合わせて、通常は閉鎖されている梅林の散策路が開放されていますよ。
城内の散策もおすすめ。歩いていると思わぬところで梅の花に出合えるのも楽しそう。