燃えるような紅葉は秋のお楽しみ。寺社や公園の木々、そして街路樹も、これからどんどん秋色に変化していきますね。太陽の光を浴びた日中の紅葉もステキですが、夜の紅葉は、一味違った良さがあります。今年は、ライトアップが行われているスポットへ出かけてみませんか?
「真紅の水鏡」と題して、広大な敷地に点在するお堂や、大沢池周辺のライトアップを実施する旧嵯峨御所大覚寺門跡。池の周囲のモミジが柔らかな光に照らされる様子は美しいものですが、池にも注目を。真っ赤な紅葉と塔や建物が水面に映ってなんとも風流な秋景色。まるで一枚の絵のような風景です。
朱色に染まる山の懐に抱かれるようにして立つ毘沙門堂。勅使門へと続く参道の紅葉のトンネルは有名ですね。階段を上がっていると、上を見上げても、足元を見ても真っ赤。あかりに照らされる夜は一層幻想的ですよ。昨年修復され、色鮮やかな姿を取り戻した本堂や、境内の北側にある庭園「晩翠園」など見どころたくさん。
金戒光明寺(こんかいこうみょうじ)で初めて夜間拝観・ライトアップが行われますよ。御影堂と大方丈を見学したら、紅葉彩る庭園へ。庭園には、白砂とスギゴケが見事な枯れ山水庭園「紫雲の庭」、池が配置された回遊式庭園と、異なる趣があり、それぞれ赤く色づいた木々がこの時季だけの美しさを見せてくれます。仏師・運慶の作と伝わる文殊菩薩(ぼさつ)像などの寺宝の特別公開も。
泉涌寺の別院・雲龍院では、書院の中から、ライトアップの舞台である庭園を眺めることができます。庭の中央には大きく枝を広げたモミジが2本。これを囲むようにモミジや松などの木々が配置されています。障子越しに見る景色も魅力です。本堂では、水墨画家・堂野夢酔(どうのむすい)さん作「双龍風雷図」の襖絵(ふすまえ)の鑑賞も楽しんで。