料理、洗濯、掃除、買い物。どれも必要なことではあるけれど、中にはしぶしぶやっている…なんていう家事も? 毎日のことだから、「嫌い」のままではストレスはたまる一方です。読者のアンケートや専門家の意見から、家事の悩みを解決するヒントを見つけましょう。
読者のアンケートの結果、「嫌い」の理由は、「面倒」「手間・時間がかかる」といった作業そのものに対する意見のほか、「ムダに感じる」「認めてもらえない」などの感情面での不満も見られました。
一方、「好き」の理由は、ほとんどの人が「やりがいがある」「スッキリする」「うれしい」というように、気持ちの充実感や満足感が理由と回答。
気の持ちようで、家事への好感度も変わってきそうですね。
「家事を社会的に見ると、自分や家族が生活する場で、それぞれの命をつなぎ、かつ労働力となる人材を社会へ送り出していくための労働と位置づけられます」。そう話すのは、京都華頂大学現代家政学部の教授・斧出節子さん。
平成23年の国の社会生活基本調査によると、15歳以上の女性の家事関連時間(育児・買い物など含む)は3時間45分。それに対し、男性は43分で「女性が圧倒的に多く担っているのが現状」と斧出さんは言います。
「家事は炊事や洗濯のような作業だけではありません。食品の在庫管理や家族間のスケジュール調整など、〝見えない労働〟も家事と捉えることができます」
家電製品の性能向上もあり「家事はラクになった」と思われがちですが、25年前と比べると家事関連時間は15分の短縮にとどまっています。食事や住居などの〝質を高める〟ことが重視されるようになり、「今までとは異なる新たな作業が発生しているのでは」とのことでした。