15年間、地域の高齢者の活動を支える一環で「宇治市生涯学習センター」が開催してきた「シルバーコーラスの集い」。その幕が閉じたのは昨年のこと。でも、熱い思いまで消えたわけではありません! 有志4人が、後を引き継ぐ形で「フェニックスコンサート」を企画。9月28日(日)、第1回が開かれます。
「〝フェニックス〟は、苦労も悲しみも乗り越えてこられた〝不死鳥〟のような皆さんの活動の発表の場であることから付けました。また、このコンサートが末永く継続するようにとの願いもこめているんですよ」と、実行委員長の德永厚子さん。
今回、出演するのは宇治や城陽などで活動している13団体。その中の2つの合唱団の練習風景を取材しました。
練習後のランチタイムに生まれた企画も
女性18人で構成されている「コーラスサークル レガーテ」。和気あいあいとした雰囲気の理由を尋ねると、「川部先生のお人柄」との声が。すかさず「参ったな。今日は、ごちそうしなくっちゃ」と指導者の川部登喜子さんが言い、また笑い声が起こります。
こちらの活動は毎週木曜日の午前中。その後は練習の反省をしながらランチをとり、親睦を深めているのだとか。そこで出た話が、発表会などの企画に反映されることもあるそうで…。
「今回は、メンバーの娘さんやお孫さんがステージに登場します。生後半年の赤ちゃんもいるので、どうなることやら。でも楽しく歌ってもらいます」(川部さん)。当日披露されるのは、「シューマンの『子供の情景』による 日本の子供の遊び唄メドレー」です。
結成16年目。オリジナルソングもあり
次に向かったのは、約30人が所属する「宇治めいぷるコール」の練習場。
結成16年目を迎える同団の創立メンバーの一人、中尾良英さんは87歳。オリジナルソング「秋に実のなるゆたかさを」の作詞も手がけ、リーダー的存在なのだそう。
「聞いてみたいです」と言うと、急なお願いにも関わらず、快く応じてくれる皆さん。指導者の柴田典子さんの指揮に合わせ、「桜の花のそれよりも 秋に実のなる豊かさを われら仲間は問いかける めいぷるコール…」と、美しいハーモニーが室内に広がりました。
続いて「当日はどんな衣装ですか」と問いかけると、「これだよ」と、会場が一気ににぎやかに。えんじ色のちょうネクタイを高々と掲げる男性や、ピンクのブラウスを見せてくれる女性。コンサートを楽しみにする気持ちが伝わってきます。
やっぱり晴れ舞台は必要!
新たなスタートに向け、実行委員会のメンバーにはさまざまな苦労があったそう。「でもね」と德永さん。
「当初は出演を見送るといっていた団体が後日、『やっぱり参加させてほしい』と言ってこられたんです。目標がないと、活動の張り合いなくなっちゃった、って(笑)。晴れ舞台って必要なんだなと感じました」。そんな声が励みになるのですね。
多くの人の熱い思いを受けた「第1回 フェニックスコンサート」の幕がまもなく上がります。
日時 | 9月28日(日)午後1時~4時 ※途中休憩あり。終演時刻は予定 |
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会場 | 宇治市文化センター 大ホール(宇治市折居台1-1) |
料金 | 入場無料 |
出演 | 木もれ陽合唱団、童謡サークルひまわり、コーラスサークル レガーテ、広野久里古教室コーラス部、赤とんぼ、宇治めいぷるコール、新婦人コーラス「おたまじゃくし」、ミュージックアンサンブル「アップルパイ」、すみれコーラス、野ばら、西小倉シルバーコーラス、宇治おおとり合唱団、混声合唱団さわらび |