伏見のシンボルとして親しまれている伏見桃山城。現在は老朽化のため天守閣が立ち入り禁止になっています。もう一度、登城できるようにしたい…、そのためには街の人にもっと愛着を持ってもらわねば、と立ち上がったのが「伏見・お城まつり 実行委員会」です。
今から50年前、豊臣秀吉の偉業をしのんで再建された「伏見桃山城」。
「慶長の大地震や戦によって元の『伏見城』は失われましたが、安土桃山時代に栄華を極めた秀吉が一時期、ここ伏見を政治の中心としていたことは事実。城下町として、歴史や史跡の宝庫であることをもっと知ってほしいですね」と話すのは、「伏見・お城まつり 実行委員会」事務局長の山岸隆行さん。
同会では、9月7日(日)に「伏見・お城まつり」を企画しています。
同会は、昨年9月から活動中の「チーム『お城マップ』」のメンバーを中心に発足。〝伏見を愛し、伏見のまちおこしの役に立ちたい〟と願う市民団体で、歴史好きの人が多数在籍しています。
それだけに、今年の3月に完成した「伏見・お城マップ」は地元の人にもあまり知られていない場所やこぼれ話がたっぷり! 5月にこのマップを使って行われたウオーキングイベントは、約150人の参加者が集まり、好評を博したのだとか。
そんな手ごたえも得て、次なるステップとして企画されたのが「伏見・お城まつり」です。2003年に「伏見桃山城キャッスルランド」が閉園し、訪れる人も減っているお城に多くの人を集め、興味を持ってもらうのがねらいです。
「資金も時間も限られていた中で、盛大なイベントが行えることになり、私たちも驚いているんですよ」と、同・広報部の寺嶋雄造さん。
今年は築城50周年という節目。「何としても記念イベントを」と、実行委員の熱い気持ちに火が付きました。それに加えて「幼いころに親しんだ伏見桃山城のためなら」「せっかくの50周年。自分で何かしようかと考えていた」などと、協力を申し出る声が相次いだのだそう。
今回は天守閣に登ることはできないものの、1階の「黄金の茶室(復元)」公開や、再建当時の写真の展示などが実現。さらに、「お茶会」「殺陣ショー」「南京玉すだれの実演」など、家族で楽しめそうな内容も盛りだくさん。「伏見・お城マップ」を使ったミニウオーキングも実施されます。
まずは今年のイベントを成功させ、それを弾みに「最終目標は、以前のように登城を可能にすること」と実行委員の皆さん。「伏見桃山城の素晴らしさを目の当たりにして、改修の賛同者が増えてほしい」といいます。
問い合わせは、同会の担当・片山さん=TEL:090(6327)0773、MAIL:s.katayama0827@gmail.com=へ。
〈日時〉9月7日(日)午前10時~午後3時
〈会場〉伏見桃山城前広場および大天守閣1階フロアの一部 ※天守閣に登ることはできません
〈料金〉入場無料
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※雨天決行。ただし、その際は中止になるものもあり