京都と奈良を結ぶ街道の宿場町として栄えた城陽市長池。現在のJR「長池」駅前の府道がかつての街道です。この付近を中心に地域を活性化しようと取り組む「長池まちづくり協議会」が、3月に続いて2回目となる「おこしやして長池へ」を5月18日(日)に開催します。地域の魅力をたっぷり体感できるそうですよ!
5月18日(日)午前10時~午後3時
「私は昭和30年生まれですが、私が子どものころは、駅前はたくさんのお店が並ぶ繁華街でした。今はお店が減って、住宅街へと変わってきています」と話すのは、長池生まれ長池育ちの生駒一憲さん。昨年7月に発足した「長池まちづくり協議会」の会長を務めています。
「まちづくりに大切なのは、〝安心・安全〟と〝活性化〟。この2つの調和がとれた街を目指しています。地元に伝わる文化や歴史をもっと広く、特に子どもたちに伝えて、地域に住む人が誇りを持てるようにしたい」
取材に訪れた日は、「おこしやして長池へ 花しょうぶフェスタ」のためのミーティングが開かれていました。
メンバーが囲むテーブルの上には、駅前市で販売予定の「おこしやして長池パン」が! 協議会のメンバーが作ったもので、長池の茶問屋が取り扱う抹茶をあんに使ったバージョンや地元でとれたタケノコをフライにしてはさんだパンも。「抹茶あんおいしい!」「タケノコとパンって合うね」と評判は上々でしたよ。
ところで、今回の「おこしやして長池へ」は、「花しょうぶフェスタ」と題していますが…。
「長池に隣接する観音堂地区の花ショウブやカキツバタを楽しんでもらおうと企画しました。城陽市は花の生産農家が多く、長池にも数軒の農家があります。出荷のピークは5月の上旬ですが、満開になるのは中旬。花ショウブやカキツバタがとてもきれいに咲くんです」と生駒さん。
フェア当日は畑と畑の間に「花の小径」が整備され、花を眺めながら散策できるそう。「季節感たっぷりのイベントになると思います。試行錯誤しながら準備しています」と同協議会副会長の大石昌代さん。紫の花が一面に広がるなんて、見てみたいですね!
長池公会堂では紙芝居をプロジェクターでスクリーンに映し出す「電子紙芝居」の上映も楽しみです。こちらは地元に伝わる話を、生駒さんが子どもたちにも分かりやすいよう解釈して作ったオリジナル作品。「長池宿の大蛇退治」と、長池にカンショ(サツマイモ)の栽培を広め、住民を飢饉(ききん)から救った島利兵衛の物語の2本です。
島利兵衛の話は、現在制作中だとか。「偉い人の昔話に終わらず、島利兵衛を支えた地元の人たちや、それを見ていた子どもたちに焦点をあてたフィクションです」と見どころを教えてくれました。
このほか、町娘や侍の扮装(ふんそう)をした人たちが歩く、宿場町の雰囲気を再現した「お練り」など盛りだくさん。長池の魅力をたっぷり感じられる一日になりそうですね。