未来の街を、自分たちの手でつくっていこう! 「高野ひろっぱ」は、そんな住民の思いで生まれたライブやワークショップなどを行うイベントです。小雨が降るなか開かれた先月の会も、多くの人でにぎわいましたよ。
高野川の東側、住宅街に伸びる並木道を進むと旧鐘紡京都工場のレンガ造りの遺構が出現します。左京区高野にあるこちらの「れんが広場」が「高野ひろっぱ」の会場。昨年4月のスタート以来、毎月1度開かれています。
「自然が豊かで風情ある住環境」「静かで暮らしやすい」とは会場に集まったみなさんの“高野愛”。そんなこの街にパチンコ店の建設話が持ち上がったのが、一昨年8月のことでした。今までの高野の街であり続けるため、個別に活動していた10団体が連絡協議会を発足。協議会メンバーの小野暁彦さんは、「『どんな街にしていくか』というビジョンがないと、より多くの支援や共感は得られない」と考え、住民自らが街づくり計画を検討する「高野サイコー会」を協議会内に結成。その後、同協議会事務局長の藤井伸生さんらと協力して「高野ひろっぱ」を開催することになったのだそう。
「『高野ひろっぱ』では、フィールドワークやワークショップなども実施するほか、ライブをすることも。“楽しく明るく”をモットーに、みんなでアイデアを出し合いながら、街の未来像を一緒に考えていく場にしたいと思っています」(小野さん)
12月に行われたイベントは、近隣の学生による和太鼓演奏でにぎやかにスタート。高野の通りに名前を付けるワークショップでは、参加者から集まった「赤れんが並木道」「銀杏通り」といった多数のアイデアに拍手喝采!こうした場を通して参加者が自然に打ち解け合い、会話が飛び交う様子は、まるで大家族のよう。
「今まで地元のつながりは希薄だったんですが、親しい“ご近所さん”がいっぱいできました」「みんなの思いは一緒、結束力はバッチリです!」
また当日は、採択されたばかりの「まちづくり高野赤れんが憲章 第1版」の発表もありました。これは「高野サイコー会」が作ったもので、高野のまちづくりに関しての住民の決意がうたわれています。
「イベントや憲章が、地域への愛着や住民の絆を深める機会にもなれば。より魅力ある街に育て、次世代に受け継いでいくことが目標です」(小野さん)
次回の開催は2月23日(日)午後1時30分〜3時30分、高野第3住宅れんが広場にて。他エリアからの参加も自由。問い合わせは事務局==へ。