11月16日(土)、富小路通と柳馬場通の間の姉小路通に布を敷き、みんなで“絵巻”を作ろうというイベントが開かれます。誰でも参加OK。あなたも“まちなかでアート”、してみませんか?
「“住みよい姉小路”とか、下書きをしておいて、それに沿って手形を押してもらっては?」「文字を書くところ、絵を描くところなど、いくつかのブースに分けようか」「布の下に何か板を敷いておかなくては書きにくいんじゃないかな」「手を洗う場所を用意しなくては」
記者が訪ねたのは、「姉小路界隈(かいわい)を考える会」が主催する「歩くまち絵巻」のイベントのミーティング会場。打ち合わせ中は、このようにいろいろなアイデアや意見が飛び交っていました。
この「歩くまち絵巻」は、幅90cm、長さ40mの白い布を、姉小路通に敷き、手形や足形を押したり、メッセージや絵をかきこんでもらおうという催し。地元の人から観光客まで、誰でも自由に参加できます。いつも何げなく通っている道路が、アートを作る会場になるなんて面白そうですね。この日、みんなで作った作品は後日展示することも検討中だとか。
さらに、京都市在住の染色家・安藤隆一郎さんらが参加するユニット「APP」によるワークショップも開催されます。姉小路通をイメージしたデザインがほどこされた40mの布に、参加者が小さなシルクスクリーンの版で柄を刷り、それを切り分けてオリジナル風呂敷を制作する予定。出来上がった風呂敷は展示後、参加者にプレゼントされます(郵送希望の場合は別途送料要)。
今回のイベントは、毎年11月に行われる「まちなかを歩く日2013」(「歩いて暮らせるまちづくり推進会議」主催)に合わせて企画。同会では、これまでもこの日に、さまざまな催しを開催してきましたが、この「歩くまち絵巻」は今年初めての試みです。このように、多彩な催しを企画するのは、姉小路通の街づくりについて関心を持ってほしいという思いがあるからだそう。
「姉小路界隈を考える会では、京町家と調和した街並みを作る“街なみ環境整備事業”を導入し、この10年で24棟を再生しました。こうした動きをみなさんに広く知ってもらいたい。それから、御池通の一本南にある姉小路通は、普段は住民の生活道路ですが、休日は地域外からの車で混雑しています。スピードをちょっと抑えてほしい、地域の人や歩く人に思いやりを持ってほしい、そんなメッセージも込めているんです」と、同会事務局長の谷口親平さん。
11月16日(土)・17日(日)には、これまで再生してきた家々を振り返る展示イベントやあんどんの点灯も行われます。姉小路通の魅力、歩いて体感してみては。
※いずれも雨天決行、無料