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活動のキーワードは、“地域”です

最近、人気の“ご当地グルメ”。京都では、向日市の「激辛商店街」が有名になっていますね。これに続く、名物グルメが近々登場しそうですよ!


長岡京市発 竹づくしのお菓子とはご当地スイーツアイデアコンテスト

(画像上) グランプリ作品の「たけのこマカロン」。応募作品をもとに、商品開発されたスタンダードタイプです
(画像下) コンテストの運営などに関わった八島杜申子さん(左)と商工観光課のみなさん

 

生地に竹炭、クリームにタケノコ。竹づくしのお菓子は、「長岡京市ご当地スイーツアイデアコンテスト」でグランプリを獲得した「たけのこマカロン」です。
同コンテストは、昨年、市制40周年を迎えた長岡京市の記念プロジェクトの一つ。「以前から、住民や観光客などから『長岡京市なら、これ』という土産物が少ないとの指摘があり、その課題に取り組もうと市役所の若手職員有志が発案しました」(同市商工観光課、八島杜申子さん)
気軽に応募できるよう、アイデアやひらめきでもOKとしたところ、市外からも含めて191件の応募があったそう。
「このグランプリ作品が決まったのは、今年4月。今は、地元の洋菓子店や和菓子店、商工会らが、長岡京市公認のご当地スイーツとして商品化に取り組んでいる段階です。
スタンダードタイプはほぼ完成し、店によっては独自にアレンジした商品を作っているところも。その過程で、各店でアドバイスし合うなど、今までになかった交流も生まれています」
各店の完成品は、11月の「長岡京ガラシャ祭」の期間中にお披露目される予定。「長岡京市を訪れる楽しみにもなるよう、全国にもアピールしていきたいですね」(八島さん)



山科の認定郷土料理、お披露目間近!やましなY級グルメ創設プロジェクト

(画像左) 地元愛を感じさせる応募作品。「ここから、全国に巣立っていく作品も生まれてほしい」(山本さん)
(画像右) (左から)山科区役所地域力推進室の山本恵果さんと、野末拓志さん。手にしているのは、山科なすの
  PRキャラクター「もてなすくん」!

「山科の郷土料理って?」─。そんな疑問からスタートした「やましなY級グルメ創設プロジェクト」。発案したのは、昨年発足した「区民まちづくり会議」です。
「山科は農業が盛んで、農産物に恵まれた環境。ところが、郷土料理というと思い浮かばない。住民自身も地元の農産物についてよく知らないのでは、との意見が出ました」
山科区役所地域力推進室の山本恵果さんによると、プロジェクトの目的は「まず区民に山科の食文化を知ってもらうこと」。そこで、行事食から家庭料理まで広く募集したところ、特産野菜を使ったアイデア料理や秋祭りに食べるサバ寿司などの作品が集まりました。
「中には、小学校の農園で収穫した野菜で作る600人分のカレーを応募した人も。みんなが楽しめる料理を発案することで、地域力を再発見する機会にもなっているようです」
応募作品はやましなY級グルメ実行委員会で審査をしたのち、「やましなY級グルメ」を認定。認定グルメは、11月16日(土)・17日(日)の「京都・やましな観光ウィーク」などのイベントでチェックできるので楽しみですね。
10月15日(火)から、第2回の募集を実施。
問い合わせは地域力推進室=TEL:075(592)3066へ。

心豊かに、楽しく暮らせる街へ━。問われるのは地域力

京都橘大学 現代ビジネス学部
都市環境デザイン学科
准教授 木下達文さん

今回紹介しているように、さまざまな形で地域を盛り上げようと活動することには、どのような意義があるのでしょう。地域活動を研究テーマとし、山科区のまちづくり事業などにも参加している京都橘大学の木下達文さんに聞きました。
 「地域コミュニティーが機能しなくなると、犯罪などの問題を抱えやすくなり、災害などの有事に直面したときのダメージがより大きくなる傾向にあります。
 近年は世帯構成の多様化や、高齢化などにより、昔ながらの自主組織を維持していくことが難しくなってきています。
 その一方で、寸断された地域のつながりを補っていこうと、新たな市民組織や地域活動が生まれています。地域の中で、それぞれが自分なりの喜びを見つけ、可能性を広げていく。住む人が心豊かに、楽しく暮らすためにも、街の“地域力”が果たす役割は大きいと思っています」

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