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「乙訓の自然を守る会」が、展示会で30年分の集大成を発表

9月15日(日)・16日(祝・月)に開催される展示会「30年でわかってきた乙訓の生き物たち」。これは、乙訓地域の動植物を調査・研究、自然保護活動、自然観察会などに取り組んできた住民グループ「乙訓の自然を守る会」が、発足30年を記念して行うもの。“乙訓の生き物たちを守りたい”という思いで続けられた活動の様子が発表されますよ。

30年の蓄積が感じられる、宮崎さんの資料室ならぬ書斎。「これ以外にも資料がいっぱいで…」と恥ずかしそうに答えながら、お目当ての資料を探すのが大変そうでした

「中学、高校時代、チョウを探しに山を走り回ってたわ」と、昔を振り返り笑顔で話す、同会の代表・宮崎俊一さん。会は花、昆虫など各分野で担当が分かれており、1983年の結成以来、宮崎さんはチョウを担当しています。

15人程度で始まった会も、現在は観察会の相談や手伝いをする世話人が48人、会員だけが読める会報誌の読者が400人を超え、携わる人々は増加中です。

ギフチョウ 結成のきっかけになったのは、長岡京市の一角に、公園を作ろうという計画が同市で立ち上がったこと。このとき、住民たちとその地域の自然形態を調べたり、保護に関する活動をしたのだそうです。それ以来、「ここに住む住民と一緒に自然を大事にしていきたい」(宮崎さん)という変わらない思いで、活動が続いています。

畳1枚分の大きさのパネルはメンバーの手作り

「結成30年という節目だから、振り返るにはちょうどよい時期だと思って」と、この展示会を企画した同会。

会場の入り口ではまず、20枚の大きな写真が出迎えてくれます。写っているのは、乙訓のシンボルともいうべき動植物なのだそう。

次に向かうのは、「ホットスポット」コーナーです。この“ホットスポット”とは、乙訓の8つの注目すべき場所のこと。オオサンショウオが生息する小泉川、ヒメボタルの桂川、渡り鳥の中継地となっている天王山、近畿では珍しいというナゴヤダルマガエルがすむ西羽束師川などに分けられています。

このコーナーでは畳1枚という大きさのパネルが登場し、それぞれのスポットに関して、今までの調査結果や生息状態、今後どう保護活動をしていくのか、などを写真や文字で分かりやすく表示するとのこと。

パネルはメンバーの手作りで、取材当日は展示会に間に合わせるため、制作のまっ最中でした。そのため完成作品は見られませんでしたが、畳1枚分という大きさのパネルがずらりと並ぶと思うと楽しみですね。また、畳2枚分の大きさの立体地図も展示されるそうですよ。



パネルに使う写真を選ぶため、結成当時の写真にも目を通しています

「この花、キレイ」。そんな小さな興味から参加したメンバーの中には、今や研究者と言わんばかりに調査・研究に励む人も。「自ら保護活動に進んでいきたいと思う人は少ないけれど、一人でもそういう人が増えたら」と宮崎さん。同会のそんな思いが、この展示会には詰まっているんですね。

展示会は9月15日・16日午前10時~午後6時(16日は5時まで)。JR「長岡京」駅前の「バンビオ」1番館2階市民ギャラリー1にて。入場無料。

※ここで紹介しているギフチョウ、フジバカマ、オオキツネノカミソリの写真は、同会が撮影したものです

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