まだまだ暑いけれど、もう9月。秋祭りのシーズンですね。遠くへ出かけなくても、多彩なお祭りを見られるのは京都ならでは。地元で行われるお祭りに、家族で出かけてみませんか。
子どもの守り神をまつる三宅八幡宮の秋祭り「三宅八幡放生会」。毎年3日間にわたって行われるもので、たくさんの夜店が並び、大勢の参拝客でにぎわいます。「本祭」に出る子どもみこしも人気です。
同社が保有する、国の重要有形民俗文化財に指定されている「絵馬」の展示も見どころ。江戸・明治時代から子どもの虫封じ祈願や、十三参りなどの成人儀式に際して奉納されてきた大絵馬には、たくさんの子どもたちが描かれ、当時の暮らしがうかがえます。
平安時代の陰陽師であり天文学者でもある安倍晴明をまつる晴明神社。毎年秋分の日とその前日に「晴明祭」が行われます。
「宵宮祭」では古式ゆかしい「湯立神楽」の奉納が。「ちびっこお迎え堤灯行列」では、100人の子どもたちが迎えちょうちんを持ち行列します。
翌日には豊作祈願のための「例祭」が。午後の「神幸祭」では、少年鼓笛隊を先頭に、4基のみこしを含む約500人の列が約5時間にわたり西陣界わいを練り歩きます。
古墳時代から現代までの時代風俗を再現した行列が見どころの「櫛(くし)まつり」。主催は「京都美容文化クラブ」です。
使い古したくしに感謝しようと、同クラブが安井金比羅宮に建立した「櫛塚」で供養を行ったのがはじまり。今回で53回目となります。
モデルたちの髪は、すべて地毛で結われています。全国的に見ても貴重な日本髪の結髪技術を持つ美容師たちによる“匠(たくみ)の技”に注目を。
「バンバーン!」という爆音、もうもうと上がる煙に、「おおー」と歓声を上げてしまいそう。珍しい火縄銃の実演が見られるのが、建勲神社の「船岡大祭」です。
織田信長を祭神とするこちらの神社。信長が初めて入洛した日を記念し、毎年10月19日にこの祭りを開催しています。
この火縄銃の実射が行われるのは、「人間50年…」で知られる仕舞「敦盛」と舞楽の奉納の後。毎回、たくさんの子どもたちが見に来るそうですよ。