夫と妻の夏の陣 金銭感覚どう違う?

読者座談会で本音トーク どこが違う?似ている?わが家の場合

1面で紹介したアンケートの回答についてもっと詳しく知りたい!と、6人の読者に集まってもらって座談会を開きました。夫、妻の立場で、それぞれの家庭の実際のトコロを語ってもらいましたよ。

出席者 ※以下敬称略

RYさん 30代
家族構成:妻、
子ども1人(1歳男)、母
MSさん 40代
家族構成:妻
HIさん 40代
家族構成:妻、子ども1人(小学生男)
MKさん 40代
家族構成:夫、子ども3人(19歳男・高校生女・小学生男)
YYさん 50代
家族構成:夫、子ども2人(中学生女・小学生女)
MFさん 40代
家族構成:夫、子ども1人(中学生女)

みなさんは、夫婦で金銭感覚が合っていると思いますか? それとも…。

RY
「『これを買いたい』と相談して、『それはちょっと』と言われたことはないし、金銭感覚は似ているんじゃないかな」
HI
「うちも。『●●が欲しい』という話になったら、だいたい同じくらいの価格のものを想定しています」
MF
「日常のお金のことは私が管理していますが、あまりズレはないですね。ただ、夫の仕事の道具を買わなければいけなくなって、急に何万円必要と言われたときは、突然それは、と思いましたけど。普段は言わないので、こういうときぐらいは仕方ありませんが」
MS
「“今、何が必要か”というところが少し違うように感じます。例えば、『バーゲンだからスーツを買っておこうよ』と妻に言われても、『足りてるから』と気が乗らない場合が。逆に、安売りのトイレットペーパーを見つけて妻に『買っておけば』とすすめても、『今はいい』と言われることも」
YY
「うちは、『今買ったらお得』ということは主人が言うほう。わかるけど、当面のやりくりのことがあるし、今買わなくても…と思うことはありますよ」
MK
「私は近所のスーパーのチラシをチェックして、ストックが足りなければ遠くまで行くことも。それなのに主人は、テーブルの汚れをティッシュで拭いたりしちゃう。私が安いところを探して買ってきていること、気付いていないのかな」
YY
「私もチラシを見て、安い店に行きます。主人が食事の用意をしてくれることがあるのですが、調味料とかにこだわって、高いものを買ってくることがあって。『作ってくれてありがとう』とは言いますが、『そんなの後々使えへんのに』と心の中ではため息です」
座談会の様子
MS
「男って値段の高いもの、上質なものをコレクションする感覚ってあるんじゃないかな。高級な調味料を買うのもそういうことかもしれません」
RY
「僕は『しょうゆを買ってきて』と頼まれると、スーパーで安いものを選びますよ。日頃一緒に買い物に行くので、何がいくらぐらいかは分かっていますから」
HI
「私も一緒に買い物に行きます。できるだけ安くおさめたいので、スーパーで買いますが、疲れているときは高くても近くのコンビニに行くことも。あと、私は、自分の趣味のものには甘い(笑)。ネットで半額になっていると、ポンッて買ったりします。そこは金銭感覚がマヒしているというか」
MK
「夫の趣味はスポーツ観戦で、スポーツに関する本や写真集を買いたいと相談されます。本といっても意外と高いんですよ。最終的には私が折れて買うことになりますけどね」
MF
「うちはスマホが欲しいって。でもお正月に車を買ったし、今ちょっと余裕がないからねって話しています」

日常の細かな部分には、ちょっとした感覚のズレはありそうですが、大まかには金銭感覚が似ている夫婦が多いようでした。皆さんも、この機会に夫婦で話してみては?

目的意識を一緒に持てるよう夫婦で一度話し合ってみて

たとえ夫婦の金銭感覚に多少ズレがあっても、家計はなんとかやりくりしていかなければなりませんよね。 そこで、ファイナンシャルプランナーの伊藤俊輔さんに、考え方のコツを聞いてみました。

教えてくれたのは

伊藤さん
京極・出町FP相談
ファイナンシャルプランナー(CFP®)、住宅ローンアドバイザー 伊藤俊輔さん
「お金はためることに意識が向きがちですが、将来のプランが分かれば、今の貯金はこのくらいでよくて、このくらいは使えるという優先順位も見えてきます。住宅ローンの総返済額や生命保険の総支払い額、年金やリタイア後の資金についても夫婦で調べてみてもらいたいです」

「“子どもの進学”“家の新築”あるいは“住宅ローン完済”というようなライフイベントを表にして将来のプランを立てると、いつごろどのくらいのお金が必要になるかが、ある程度見えてきます。そうすれば“今使えるお金”や、“いつまでにいくらの貯蓄が必要”かがはっきりして、何のために節約するのかが分かりやすくなり、お互いに理解をしやすいのではないでしょうか」

夫婦で目的を共有できれば、お互い我慢することもできそうですね。

さらに、「家計簿をつけるのが苦手という人も、1カ月にどれくらい使っているか、通帳記入をするなどして、大まかにでもいいので把握しておきましょう。細かな買い物の内容が分からなくても、大きな支出があった場合は、その項目だけでもわかるようにぜひメモを。お互いの趣味など、これだけはこだわりがあるという買い物があれば、そこは良しとして、ほかの部分で節約して調整できないか話し合ってみてはどうでしょう」。

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