昼間の華やかな姿もいいけれど、夜、ライトに浮かび上がる桜はまた違う趣がありますね。今回は地元で桜のライトアップを楽しめるスポットを紹介。散歩がてら、あでやかな美をめでに出かけてみませんか。
妙心寺退蔵院
妙心寺の塔頭(たっちゅう)・退蔵院。狩野元信の作という枯山水の庭や、昭和の名庭「余香苑」など多くの見どころがありますが、桜の名所としても有名です。
50年前、余香苑作庭時に植えられた3本の紅しだれは、今ではあでやかな花が咲き誇る大木に。つぼみの紅色から花びらの薄紅色へのグラデーションがライトに浮かび上がるさまに、時を忘れて見入ってしまいそう。
紅しだれを間近に見られるように庭園の順路が設定されているのもポイント。花盛りの枝々にぐるりと囲まれて、桜のシャワーを浴びているような気分になれますよ。
長岡京桜まつり
学問の神様、菅原道真をまつる長岡天満宮周辺で行われる「長岡京桜まつり」。境内の東、八条ケ池周辺の桜が花盛りに合わせてライトアップされ、毎年多くの地元の人でにぎわいます。
池の外周約1㎞に沿って植えられているのは、約60本のソメイヨシノ。池にかかる水上橋周辺には花灯路の明かりもともされます。水面に浮かび上がる夜の桜は、幻想的でロマンチック!
4月6日(土)・7日(日)には模擬店(正午ごろ〜午後8時ごろ)やミニコンサート(午後2時〜4時)もあります(開催日は予定)。
嵐山中之島公園
全国から観光客が訪れる桜の名所・嵐山でも桜のライトアップが行われます。
明かりで照らされるのは、桂川の中州・中ノ島公園にあるしだれ桜。円山公園(東山区)の兄弟桜というだけあって、圧倒されるような迫力のある名木です。
園内にはほかにも70〜80本ものソメイヨシノや山桜、しだれ桜が咲き乱れ、まさに春らんまんの光景が広がります。
背景の渡月橋や桂川の流れ、新緑の山々とのコントラストも楽しみましょう。
嵐電(京福電鉄)「桜のトンネル」
嵐電(京福電鉄)北野線の「桜のトンネル」ライトアップは、春の風物詩ともいえるかもしれませんね。
「鳴滝」駅〜「宇多野」駅間の線路の両側約200mにわたって、行き交う電車を覆うようにソメイヨシノがたくさんの花を開かせます。
ライトアップに合わせて「夜桜電車」も運行。桜のトンネルを通り抜ける際には、車内の明かりが消され、徐行運転されます。
春の宵に照らし出された桜の中をゆっくり電車で走り抜ければ、物語の世界に迷い込んだような非日常感が味わえます。