赤ちゃんとの生活は授乳やおむつ替え、離乳食作りやお風呂、寝かしつけなど、やることがいっぱいで、ときには一息つきたいときも…。そこで、0歳児の子を持つママたちがほっとくつろげる場所を、と右京区山ノ内学区では昨年5月からサロンを開催しています。
嵐電「山ノ内」駅から徒歩1分の距離にある、地域密着型サービスセンター「welcomeやまの家(ウェルカムやまのうち)」。
ここは要介護の高齢者が利用する施設ですが、月に1度、毎月第3火曜日の午前10時30分~正午に「かるがもカフェ」が開かれています。0歳児の子を持つ親が交流を楽しむことを目的とした集まりで、事前予約は不要、参加者は好きな時間に来たり帰ったりできるのです。
12月の「かるがもカフェ」には、5組の母子が参加。「この子、元気すぎて、なかなか寝てくれへんねん」「私、この前、授乳しながら寝てたわ(笑)」と、子育てトークに花が咲いていました。手には、施設併設のカフェのお菓子やお茶が(各100円)。みなさん、とてもくつろいだ様子です。
「児童館へはリズム遊びなどを習うために行きますが、ここには少人数でのおしゃべりを楽しみに来ているんですよ」という参加者も。
「かるがもカフェ」でのリラックスタイムを支えるのは、子育てのベテランであるボランティアの女性たちの存在。利用者がお菓子を食べている間、赤ちゃんを抱いてくれていたり、子育ての話を聞いてくれたりもします。
「かるがもカフェ」を立ち上げたのは、山ノ内学区社会福祉協議会。その一員としてボランティアの取りまとめを行う民生主任児童委員の伊藤瞳さんは、発足の経緯をこう話してくれました。
「私の孫が赤ちゃんのとき、娘が孫を抱いたまま、立ってお茶を飲んだりおやつを食べたりしていたんです。横に寝かせると泣いちゃうからって。それを見たとき『今の核家族では、お菓子を食べている少しの間、赤ちゃんを抱いていてくれる人もいないんやな』と気付きました。そんな『ちょっとした手助け』ができる場をつくりたくて」
「肩ひじ張って育児をしなくてもいいように、気軽に話せる空間にしたい。地域の児童館とも連携しているので、困っているお母さんを見つけたら、地域で支えます」とは民生児童委員の西村佐紀子さん。
頼もしい先輩ママたちが応援団となって生まれた場。いずれは「welcomeやまの家」を利用する高齢者たちと、ママや赤ちゃんたちとの交流も企画していきたいそう。パパやおじいちゃん・おばあちゃんの参加もOKだそうですよ。