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レンズ付きフィルムを使った撮影会「大山崎百人百景」
街の魅力を120人がパシャ!

紅葉に包まれた聴竹居の庭。参加者から歓声が上がります

同じ日、同じ時間帯に、同じ種類のカメラを使って、約120人の参加者が大山崎町のあちこちでパチリ!昨年、大山崎町では、そんなイベント「大山崎百人百景」が開催されました。1月28日(土)からは写真展が行われます。


「大山崎百人百景」撮影会が行われたのは、昨年12月17日。参加者は、受付で27枚撮りのレンズ付きフィルムと街の地図を受け取ると、撮影へと出発します。

5時間の制限時間の中で大山崎町を自由に散策し、撮影が終わり次第、カメラを回収場所に提出して解散。後日、すべての写真が展示されるというこの撮影会。みんな、どんな写真を撮るのでしょう?

探究心も刺激されます!



「トンネルのプレートのところに、紅葉が映ってる! あれを撮りたい」と張り切る2人。ユニークな切り口に感心!

スタート地点を出てすぐ、まずは一組の親子を発見しました。

「指で四角を作って、のぞいてみ。どんな写真にするか、考えて撮ろうな」と、精華町から来た宮腰勇二さんが息子の昴星(すばる)くんに話しています。2人は細い路地を撮ろうとしていました。

「普段なら見過ごしそうな場所に対しても“向こうに何があるのかな”と、探求心が刺激されますね」と勇二さん。

続いては昭和3年に建てられた住宅建築、聴竹居(ちょうちくきょ)へ。12月も半ばだというのに、庭の紅葉が見事!

それをカメラに収めようとしていたのは、西京区から来た、森繁行さん・和子さん夫妻。

「今はカメラといえばデジカメでしょ。撮った後、画面で確認することに慣れてるから、このカメラは難しいわぁ」と言いながら構図を決める和子さん。デジカメと違って失敗したら消せない分、念入りにシャッターを切ります。

お次は大山崎山荘美術館へ行くと、同館が大好きだという長岡京市の古澤登美代さん・亜希さん母娘が撮影中。「よく行く場所だからこそ、みんなが気づかないようなところを撮りたいなぁ」と亜希さん。

大山崎町を初めて訪れる人も、そうでない人も、それぞれが自分が見つけた街の魅力をカメラに収めようとしていました。

記録としての意味も

離宮八幡宮の手水舎(ちょうずや)を撮る女性。「2012年は辰(たつ)年でしょ。だから竜の写真なんてどうかな、と思って」。それぞれのアイデアが込められています

このイベントを企画したのは、聴竹居の保存活用の運営・管理を行う「聴竹居倶楽部」の代表・松隈章さんと、同事務局の荻野和雄さん。過去に東京都内各地や神戸・塩屋といった他地域でも、同種の撮影会をしたことがある松隈さんの話を聞き、荻野さんが「ぜひ大山崎町でも」と、実施を決めました。

「今回のイベントは、大阪や兵庫など他府県からの参加者も多かった。これを機に、大山崎町の良さを知り、また足を運んでもらいたいですね」と荻野さん。

「『百人百景』には街の魅力を知ること以外に、『街を記録する』といった意義もあります。私は阪神淡路大震災のとき、神戸で被災しましたが、ある日突然、街の風景が失われたショックといったらなかった。120人もの参加者が、それぞれの目線で撮った、千以上もの写真が残ることは、意味があると思います」 写真展の詳細は下表の通り。あなたも見に行きませんか。

「大山崎百人百景」展覧会

〈会場〉
大山崎ふるさとセンター
(阪急「大山崎」駅より徒歩約2分)1階ロビー
〈会期〉
1月28日(土)~2月12日(日)
午前9時~午後4時30分(初日は午後1時から、最終日は午後1時まで)
※月曜休館

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