2月3日(金)は「節分」。冬から春に移る節目でもあり、それまでの厄を払って福を招くという日です。そこで今回は地元の節分行事を紹介。京の伝統文化にも触れられる機会ですよ。
通称「鬼踊り」と呼ばれている、廬山寺の節分会。「貪欲」「怒り」「愚痴」と、人間の三煩悩を表す赤・青・黒の鬼が舞台で踊る様子はダイナミックな中にも愛嬌(あいきょう)たっぷり。
こちらでまかれる豆は蓬莱(ほうらい)豆という、砂糖衣でコーティングしたもの。紅白一粒ずつ食べると寿命が延びるといわれているそう。鬼踊りは午後3時~。混み合うので早めの入場がおすすめです。
上京区寺町通広小路上ル(市バス「府立医大病院前」停下車、徒歩3分)
TEL:075(231)0355
日向大神宮には、境内の洞穴「天の岩戸」を節分の日にくぐり抜け、前年のけがれや厄を取り払う「ぬけ参り」の風習があります。中には長野県・戸隠神社と同じ神様が祭られているのだとか。午後4時~、献火神事・古札の焼納を実施。「天の岩戸」は日の出から日入りまで通ることができます。
山科区日ノ岡一切経谷町(地下鉄「蹴上」駅下車、徒歩15分)
TEL:075(761)6639
棟梁である夫のミスを機転をきかせてカバーをし、その後、自害をした「おかめ伝説」で知られる千本釈迦堂。節分会も、もちろんおかめさんが主役です。
午後3時からは木遣(きやり)音頭や厄除祈願の法要。茂山社中により奉納される狂言「古式・鬼追いの儀」では、おかめさんが暴れまわる鬼を鎮めるまでの様子を物語のように楽しめます。
上京区七本松通今出川上ル(市バス「上七軒」停下車、徒歩5分)
TEL:075(461)5973
厄除けや縁結びの神様で有名な須賀神社の節分祭もユニーク。節分の日だけ登場する懸想文(けそうぶみ)売りが「懸想文」(1000円)を売り歩きます。恋文の形をしたこのお守りを鏡台やタンスに入れておくと、容姿端麗になり、良縁が舞い込むのだとか。
豆まきは2日の午後3時~。懸想文は両日とも午前9時~午後8時に授与。節分限定の須賀多餅(130円)もあり。
左京区聖護院円頓美町(市バス「熊野神社前」停下車、徒歩3分)
TEL:075(771)1178
江戸時代から続く伝統のスタイルで京都らしさ満点の節分を味わえるのが六波羅蜜寺です。
重要無形民俗文化財である六斎念仏踊りを採り入れた追儺式(午後3時~)では、鬼ではなく故事にちなんだ「土蜘蛛の精」が登場。不気味に糸を吐く演技は圧巻です。
追儺式の前後には年男や年女、芸妓(げいこ)・舞妓(まいこ)による豆まきが華やかに行われます。「福かっこめ~」というかけ声も独特。
東山区五条通大和大路上ル(市バス「清水道」停下車、徒歩7分)
TEL:075(561)6980