手作り作品、採れたての食材、骨董(こっとう)品、古着など。品ぞろえは違えども、京都では毎月どこかで“市”が開催されていますね。今回は、この1年でお目見えした“新顔市”を紹介します。
「木々の緑と吹き抜ける風、鳥の声−。自然あふれる糺(ただす)の森でスローホリデーを過ごしてもらいたい」と、昨秋より半年に1回開催されている「森の手づくり市」。毎月開催される“市”が多い中で、「年2回の開催では忘れられてしまうかも…」と、企画・運営する山中陽太さんは思っていたそう。
実際に開催してみると、そんな心配はどこへやら。今秋の出展募集には全国から659件もの応募がありました。その中から1日200ブースずつ、2日間で計400ブースが出展。ワッフルやオムライスなどの移動販売車も2日間で12台登場しますよ。
※荒天中止
8月に誕生したばかりの「五条七本松手作り市」は屋内開催型。
関西をはじめ全国で活躍する作家によるブースが、毎回30〜50ほど登場。食品、ビーズ、布、イラスト、木工などの凝った作品が並びます。会場の一角では、作家による「ワークショップ」(有料)も開催。作家が直接手ほどきしてくれるなんて、手作り好きにはたまらないですね。手芸レシピ(作り方図面)の製作会社「レシピア」が、これまで培った人脈などを生かして運営しています。同社の山口智之さんいわく「手作りの楽しさに目覚めるきっかけになってくれればうれしい」。
国の登録有形文化財に指定されている、白亜の宮殿を思わせる関西日仏学館。ここのカフェ・テラスでは、昨年7月から毎月1回「ル・マルシェ」が開催されています。
「おいしいものを食べて、心地よい音楽に耳をかたむけて︱。一日中いらっしゃる方もいるくらい和やかな雰囲気なんですよ」と井原季子さん。市を運営する、循環型自然農業をめざす「ena
farm」の一員です。
有機自然農法の野菜、ハーブのソルト、自家養蜂蜂蜜、天然酵母パン、豆のお菓子など、約20ブースが出店。アコーディオンなどの月替わりの生演奏が流れる中、ブースを食べ歩く姿も。「食に関心のある人と、食にかかわる人をつなぐ場に」とのことです。※雨天中止