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森を守り育てる森林ボランティア「フォレスターうじ」

地域美化活動コンクールで、林野庁長官賞を受賞した「森林ボランティアフォレスターうじ」。その活動内容は、森林整備ボランティアです。 でも、一体どんなことをしているのでしょう。月1回行われている定例会にお邪魔してきましたよ。

公園内の「自由広場」が集合場所。この日、女性メンバーはここに残って木工細工の作業でした

宇治市と協定を結んで森林を整備している「フォレスターうじ」。その活動拠点は天ヶ瀬森林公園です。車で公園の入り口まで向かい、そこから15分ほどの山登り。「ここで合ってるのかな」と不安になってきたころに、みなさんの姿を見つけて、ほっ。

この日参加していたのは30人ほど。女性も数人いましたが、8割くらいは男性です。見たところ60代以上の人が多いよう。「中心はそのくらいの年代です。20代のメンバーもいますよ」と会長の松川さん。最高齢は何と80歳だとか。結成から14年がたち、高齢化も進んでいるそうです。

切った木は、数メートルの長さに切断して、積み上げておきます。やがて枯れて発酵し、堆肥の役目を果たすのだとか

入団のきっかけはさまざま。松川さんによると、「山が好きなので、山を守り育てて恩返しをしたい、という人が多いですね」とのこと。「僕はそのころ流行していた“自分探し”のような気持ちで」とは木曽さん。木こり作業が体力維持にも役立っているようで、みなさん元気、元気!

「木を倒すときには笛や大声で合図をし、周囲の安全を確認しよう」「無理をせず、疲れたらすぐに休もう」など、みどりのボランティア安全10カ条を全員で唱和した後は、準備運動としてラジオ体操を行います。ヘルメットを着けて、道具を持ち、いざスタートです。

さまざまな意見を尊重するための工夫も

この日行うのは、「モミジの道」と「こもれびの道」の間伐です。いくつかの班に分かれて、まずは切るべき木を選びます。やがてあちこちでのこぎりを引く音が。

間伐するだけではなく、「モミジの道」へのモミジの植樹も毎年行っています。シカ害に遭うことも多いのだそう

のこぎりの刃を当てられ切られていく木の中には、まだ元気そうな木も。見ていたら、思わず「かわいそう…」とつぶやいてしまいました。それを聞いていた木曽さん、「そうですね、最初はそういうふうに思うかもしれません。でもこの木は枝が広がるんです」「日光が十分当たらなくなって、ほかの木が育たなくなってしまうでしょう」とは中村さん。森を育てるためには大切な作業なのですね。

記者も少し作業に参加させてもらいました。少し太い木は切り倒すまでにかなり時間がかかり、疲れてしまいますが、その分切り倒したときの達成感はなかなか。何より、緑の中での作業はとても気持ちいい! 作業後、森がすっきりした様子を見るのもうれしいものです。

時折、「この木切っていいかなあ」「いや、まだあかんやろ」など、相談する声も聞かれます。どの木を切るか、相談して決める班もあるし、班長が決定権を持つ班もあります。ただしリーダーは持ちまわり。会長も数年で交代するのだそう。平等になるように、との配慮ですね。

月1回、第3日曜の定例会のほか、宇治橋通り商店街に丸太のベンチを作ったり、講演を行ったりもしています。 メンバーも募集中です。1日体験もあり。問い合わせは木曽さん=TEL:090(9270)0763=へ。

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