明智光秀と細川ガラシャ親子たちの“絆”をテーマにした作品を、NHK大河ドラマで描いてほしい─。
長岡京市、大山崎町をはじめとする京都府の7市町や京都府・京都市、各団体による「NHK大河ドラマ誘致推進協議会」が4月に発足しました。
さて、この“未来”の(?)大河ドラマの主な登場人物は、織田信長に仕え、本能寺の変を起こした明智光秀。洗礼名のガラシャの方が有名な、明智光秀の娘・玉。玉が嫁いだ細川忠興、そして、その父で歌人としても知られる細川幽斎。戦国の世に信念を貫いた人生を送った彼らは、親子・夫婦の絆を大切にした間柄でもあります。
協議会に参加している7市町は、そんな彼らとかかわりの深い長岡京市、大山崎町、亀岡市、福知山市、舞鶴市、宮津市、京丹後市です。
中でも、長岡京市は、市内にある勝龍寺城(現・勝竜寺城公園)が幽斎の居城で忠興と玉の新婚時代の住まいであり、羽柴秀吉と戦った「山崎の合戦」のときには明智光秀の拠点だったなど、その関係は濃厚。毎年秋には、ガラシャ祭も開催されています。
「山崎の合戦」の舞台となった大山崎町の天王山は、現在、戦いの様子を説明する案内板が設置され、ハイキングコースとしても人気です。
「今回、参画している各自治体でそれぞれに誘致活動を行っているなか、長岡京市長が『一緒にアピールをしよう』と声をかけたところ、とんとん拍子に話が進んで協議会を結成することになりました」と同会事務局の長岡京市政策推進課・森良男さん。
推進協議会では、今のところ、それぞれの地域のイベントにご当地キャラクターを出演させたり、会場で誘致活動のPRを展開。推進協議会に向けての準備会では、キャラクターを使った新商品の開発が提案されるなど、いろいろなアイデアが飛び交ったのだそうです。
「放映中の大河ドラマ『江』の影響で、勝竜寺城公園を訪れる人がぐっと増えたんですよ。自治体の知名度が上がれば観光の振興と地域の活性化につながります」と期待を膨らませます。
そして、「府の北部・中部・南部が行政も市民も一緒になって取り組むきっかけを、ガラシャたちに作ってもらったと思います」。
これらゆかりの地は、3年後の2014年、京都縦貫自動車道(京丹後市は鳥取豊岡宮津自動車道)が完成すると、1本の道でつながることになります。「京都縦貫自動車道には、“ガラシャ街道”と愛称を」、そんな夢も広がっているのだそう。
自動車道がつながるころに、私たちの街が大河ドラマの舞台になるかも、と思うとなんともわくわくしませんか。