今年3月、長岡京市でスタートしたプロジェクト「白黒竹食街道」。市内の飲食店48店舗が、タケノコの「白」、竹炭の「黒」にちなんだメニューを用意し、町の活性化に取り組んでいます。企画した「竹だけプロジェクト実行委員会」の皆さんに話を聞いてきました。
「隣の向日市が激辛商店街で盛り上がっていたこともあり、長岡京市でも、食の力で町の活性化を図れないかと、昨年秋に実行委員会が発足。プロジェクトがスタートしました」と話すのは、リーダーの西田隆広さん。
主役の食材は長岡京市の名産であるタケノコというところまではすんなり決まりましたが、定番料理では、ありきたり…。
「インパクトを出すため、メンバーからの提案で、料理はタケノコの白、竹炭の黒をテーマにすることにしました」
参加店のひとつ「おかげ家ダイニング」では、「手打ち竹炭入りパスタ」や「筍の白グラタン」などを考案しました。
オーナーシェフの吉村朗さんは、「パスタには、結構な量の竹炭の粉を練りこんで、いかに濃い黒色を出すかという点に苦労しました」と話します。
記者も実際に竹炭入りパスタを試食。料理が目の前に運ばれてくると、黒色のインパクトは大! 竹炭らしき(?)味はせず、具のタケノコの甘味が味わえるほか、シャキシャキとした食感もしっかり感じられます。
「タケノコは地元で朝採れのものを使っているので鮮度は抜群です」と吉村さん。メニューを見て、黒色にためらう人もいたそうですが、「一度食べると気に入っていただいてうわさになり、白黒メニューを目当てに来られる方もいらっしゃいます」と早くもお客さんからの評判は高いようです。
なるべく多くの飲食店が参加しやすいように、「竹炭入りバゲットや、竹炭とタケノコのペーストを練りこんだめんを開発するなど、実行委員会でも食材を用意しました。いざ始めてみると、お客さんからは“面白い!”と興味を持ってもらったり、地元の店舗からは参加したいとの問い合わせをいただいたりして、好評です」と、笑顔で話す西田さん。
市の協力を得て開催したイベントも好評で、市役所の職員・八島杜申子さんは「今後も市として協力しながら、ゆるキャラを作るなど一緒に盛り上げていきたい」と期待します。
西田さんも「お祭りなどのイベントも企画して、ゆくゆくは白黒メニューで全国区を目指したい」と目標は大きく設定。ドキッとインパクトのある長岡京市発の白黒メニュー、これから注目です!
問い合わせは西田さん=TEL:075(953)8341(呑・喰・空間 にし田)=へ。