「向日市が好き!街に恋した… こいまちプロジェクト」、このキャッチフレーズ、なんだか情熱的。今回紹介するのは、向日市を盛り上げようと新しく発足したまちづくりグループ。さて、どんな活動が始まっているのでしょう?
3月末に、向日市内で発行されたフリーペーパー、「こい♥まち」。中には、向日神社の歴史や由緒、旧・向日町のご当地ソングの制作者へのインタビュー、まちの新しい観光ルートの提案と、地元に密着した個性的な内容が掲載されています。
制作・発行したのは「こいまちプロジェクト」。昨年発足した、まちづくりグループです。同グループを立ち上げ、代表を務める戸村聡里(あきのり)さんに話を聞きました。
「向日市って、小さなまちですが魅力はいっぱい。僕は大好きです。でも、向日市の人は京都市や大阪に出かけることが多くてこのまちを満喫していない気がする。もったいないですよね」
そこで、もともとまちづくりに関心があった戸村さんは、3年前に市が主催する「向日市活性会議」に参加。同じ会議で出会った、まちづくりに関心を持つ人たちに協力を呼びかけ、「こいまちプロジェクト」を昨年スタートさせました。「市外の人を集める活動ではなく、市民が楽しく盛り上がっていけるまちづくり」を目指し、商店の経営者から市の職員、主婦…とさまざまな職種の市民15人が在籍しています。
活動はフリーペーパーの制作がメインなのですか?
「僕は普段はデザインの仕事をしています。自分のスキルを使ってまず取りかかれることを考えると、情報誌の制作だったんです。でも、一過性のものではなくて、子どもたちにも引き継げるような活動をいろいろ展開させていきたいと思っています」
その構想とは─。「このプロジェクト名にかけて、“恋”をキーワードにしたまちづくりを仕掛けていきます」と戸村さん。恋でまちづくり! 聞いたことがありませんね。
「いま具体的に動きだしているのは、向日市内にデートで楽しめる観光ルートをつくることです」。ほかにも、飲食店に恋をテーマにしたメニューを考案してもらう〝こいまち食堂〟計画が。
その先には、幅広い市民がまちづくりの意見を出し合う“こいまち会議”開催の計画、そして、夏祭り“こいまち祭り”の実現を目標にしているそう。「向日市には大きな夏祭りがないんです。私は夏祭りをぜひやりたくて、この活動に加わりました」と話すのは、メンバーの永井守さん。「今は友達とお茶するところも少ないけど、昔は商店街が本当ににぎわっていて出かけるのが楽しみやった」と主婦でメンバーの佐野とし子さん。「このまちがまた活気づくように、〝おばさんパワー〟で何かできるんやったら」と、フリーペーパーの制作に協力したのだとか。
計画の実現まで、道のりは決して短くはなさそうです。でも、「人とのつながりを大事にしながら、向日市の“中”から盛り上がっていけるように、市民の一人として活動していきたい」と戸村さんは意欲的。10年後、20年後に向日市がどんなまちになるのか、楽しみですね。
同活動への参加希望や問い合わせは
こいまち事務局(アトリエボンド内)