3月1日、嵐山に新しいアミューズメント施設「ジオラマ 京都 JAPAN」が現れましたよ。ジオラマの“京都”と鉄道模型が楽しめて、大人も童心に帰れるというこの新スポットを、早速取材しました。
緑の山々や観光名所、家やビルが立ち並ぶ京都の市街地を電車が走る─。これは「ジオラマ
京都 JAPAN」での光景。「嵯峨野観光鉄道」が今年開業20周年を迎えるのを記念して、「トロッコ嵯峨」駅に隣接する「嵯峨野観光鉄道 鉄道ミュージアム」内にオープンさせた施設です。京都らしさを織り交ぜたミニチュアの街(ジオラマ)の中を、新幹線や特急などさまざまな鉄道模型が走っています。
このジオラマの大きさは約212平方メートル。鉄道模型が走る線路は総延長約2700メートルと日本最大級の大規模なもの。オープンして最初の週末には、1日1000人ほどが訪れたそうで、取材に訪れた平日の午前中もすでにたくさんの来場者がジオラマを囲んでいました。
「このジオラマは細かいところにまでこだわって、いろんな仕掛けをしているんですよ」と話すのは、嵯峨野観光鉄道ジオラマ事業部担当部長の前仁司(まえひとし)さん。木のモコモコとした枝ぶりを綿で演出したり、通りを歩く人物フィギアの動きや配置を工夫したりと、リアルさをとことん追求したのだとか。
たとえば、清水寺や金閣寺なども80分の1のスケールで再現され、細部まで見事な出来栄えです。よく見てみると、街には電車だけでなく、バスも運行中。交差点で一旦停止し、駅前のバスターミナルへと進む光景が再現されていたり、火災現場へ消防車が出動!というシーンがあったり、きめ細やかな演出があちらこちらに。
ジオラマの中央を横断するようにかかった橋からは、そんな街の様子が一望。空から見下ろすように“ミニ京都”を眺めることができます。
もう一つ来場者に人気なのが、実際に使われていた運転装置でジオラマ内の鉄道模型の操作ができること。ジオラマの横には6台の運転装置のほか、おととしまで定期運用されていたブルートレインの機関車の運転台が2台設置されています。
運転席に座って、レバーをゆっくり倒してみると、ジオラマ内の鉄道模型が動き始め…。模型の先頭には小型カメラが付いていて運転席でその映像が見られるので、車窓からの景色を眺めるような臨場感もたっぷり味わえます。
この日、亀岡市から訪れたという渡辺昭夫さん・大珠(たいじゅ)くん親子も運転を体験中。普段から乗り物が好きという大珠くんは目を輝かせて大喜び。昭夫さんも「私も楽しめました」と満足そうです。
「このジオラマのコンセプトは『浪漫』『郷愁』『童心』。昔懐かしい電車の模型もありますし、お父さんもお母さんも、子ども心に帰って過ごしてもらいたいです」と前さん。春休みに家族で出かけたり、お花見と一緒に楽しめる場所となりそうですね。
同館の詳細は別表で確認を。
問い合わせは嵯峨野観光鉄道(右京区嵯峨天竜寺車道町)=TEL:075(861)8511。
営業時間/午前9時~午後5時30分(入場は5時まで)。
水曜休み(ただし、祝日・春休み・ゴールデンウイーク・夏休み・紅葉シーズンは営業)