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区民がまちづくりに取り組む「西京塾」

「誰もが、近所にお気に入りの公園があるといい」「ごみの分別、もっとわかりやすく広めたい」。自分たちの生活に密着することから、地域を活性化しようとする住民グループが、西京区にあります。その名は「西京塾」。どんな活動か探ってみましょう。



西京区役所では、10年前から区の基本計画をベースに、“魅力あふれるまちづくり”に取り組んできたそう。その中で、まちづくり活動に自主的に携わる人材を住民に呼びかけ、誕生したのが「西京塾」です。現在は50〜80歳代の区民20人で構成されています。

発足からこれまで、同塾では自主勉強会を重ねながらさまざまな事柄に取り組んできました。区民のサークル活動のネットワークづくり、地域の歴史や自然を再発見して紹介─。現在は、異なるテーマによる2つの班に分かれて活動中です。

肌で感じ、主体的に動く

「ごみ分別出前講座」の様子

「まず自分たちが現場に足を運び、肌で感じたことをベースにして、塾としてどのように取り組んでいくかを話し合うんです」と話すのは、ごみの分別や減量などをテーマに活動する「環境・自然班」のメンバー・藤井克己さん。

ごみ処理施設の見学で、ごみの分別が浸透していないと痛感した同班では、「住民の目線で、わかりやすく分別の必要性を知らせたい」と、パネルなどを使って地域の人たちに解説する「ごみ分別出前講座」を実施。同班メンバーの川村清さんは「要請があればどこにでも出かけて講座をしますよ。でもいつか『出前講座なんかいらない』と言われるくらい、環境への関心が高まることを願って活動しています」と。

もう1つの「地域コミュニケーション班」は別名が“公園探研隊”。「研」の文字は自ら学習するという意味を込めて使用しているそう。公園の植生を観察したり、樹木に手作りのネームプレートを取り付けたりするイベント「公園自然観察会」の開催が主な活動です。

メンバーの中島京子さんは、「昔は子どもたちとピクニックをしていた公園を久々に訪れると、草木が荒れて人けもないことに驚きました。それ以降、地域の公園の魅力を高めて人を呼び戻したいと思ったんです」と話します。

「イベントに参加した子どもたちが、公園の自然に触れて“自分たちの場所”と思うようになってくれるのがうれしい」とは、同メンバーの芦田美奈子さん。

「みなさん、とても活発で勉強熱心。区との協働とはいえ、みなさん自主的に活動されており、私も刺激を受けています」と、西京区役所総務課で西京塾担当の小野良介さんは話します。その原動力は、「自分たちも楽しみながら学び、地域とかかわっていきたい」(一同)という思いなのかもしれませんね。


左後から時計回りに、藤井さん、川村さん、中島さん、芦田さん。最高齢の藤井さんからは「交通の問題、子育てのこと、高齢者の健康づくり…、取り組みたいことはまだまだ山ほど」と!

こういった学習や活動の成果は、これまで冊子にまとめて区民に紹介してきましたが、今回初めてシンポジウムを開催します。「今回はテーマを“公園”だけに絞りました。公園の魅力や公園を活用するまちづくりなどを、私たちの活動紹介やパネリストのお話を通してアピールしたいと思っています」

西京塾やシンポジウムについての問い合わせは、西京区役所区民部総務課=TEL:075(381)7158=へ。

「西京塾」発 公園の魅力発見シンポジウム

  • 3月19日(土) 午後1時30分~4時
  • 西文化会館ウエスティ 創造活動室
  • 定員100人(先着順、申込み不要)
  • 無料

参加者には、環境・自然班が3年がかりで作成した冊子「市バス29号系統で巡る 西京区の自然環境」や、花の苗のプレゼントもあるそう

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