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“女性への暴力をなくしたい”パープルリボンの署名キルト活動
小さなひときれをつないで、大きな声に!

「NO DV!」「ひとりじゃないよ」。そんなメッセージとともに署名された布を集め、一つずつ縫い合わせたキルトを女性ボランティアグループが製作中です。完成にはまだ数年かかるというキルトには、たくさんの思いがつまっています。


「長岡京市では6年前から、女性に対する暴力をなくそうという運動、パープルリボンプロジェクトに取り組んでいます」とは、長岡京市女性交流支援センターのスタッフ・登圭緯子(のぼりけいこ)さん。活動の一環として、シンボルのパープルリボンをあしらったパッチワークキルトを市民から募集し、毎年11月にキルト展を開いているそう。
同センターでは、そのキルト製作と女性に対する暴力の問題を同時に学ぶ講座も開講。今回、取材したボランティアグループ「楽希生(らっきい)」は、その講座修了生の女性9人です。
30~80代のメンバーの中には「講座を受けたのはキルト作りを学びたい、と気軽な気持ちからだった」という人も。講座を通して、パープルリボン活動の大切さを実感し、「自分たちも、DVを受けた女性も、楽しく希望をもって生きられるようにできることを続けていこう」とグループを結成しました。

【左写真】「楽希生」のメンバーは、現在1人が“育休中”のため8人。「完成したら男性に見てもらい、DV問題に関心をもってほしい」「名前を書いてくれた人の思いを大切にしたい」と話すみなさんは、登さんいわく「奥ゆかしいけど、活動的!」
【右写真】作業をしながら、最近気になることなどを話しつつも、手元の針はスイスイと進みます


3000人以上の署名を集めて、縫い合わせて

横1列には20人分の署名が。女性からだけではなく、男性、子どもからのひらがなの署名などさまざま。完成すれば縦が約4倍に。上部にパープルリボンマークのすそ部分が見えてきています

「楽希生」が手がけているのは、パープルリボンの活動に賛同してくれた人に、小さな布への署名を募り、署名された布をつなぎ合わせて一枚の作品にするという試み。
「パープルリボン活動に共感してくれた人も、自分の名前やメッセージを書くことで、“DVをなくしたい”という思いが強くなるはず」とメンバーのひとり。縦2センチ・横10センチの布をつなぎあわせ、縦260センチ・横200センチの大きなキルトの完成を目指します。
同センターもこの取り組みに賛同し、登さんを中心にサポート。「完成には、3000人以上の署名が必要という壮大な活動なんです。2009年の秋からスタートし、センター主催のイベントがあるたびに署名を集めています。それを毎月最低2回は集まってつないでいます」(登さん)
集まった布の数は現在1000人分近く! そのうち、400人分くらいはつながったそう。でも、この活動を成功させるにはまだまだ署名が必要。「楽希生」では、今後も市内外のイベントに参加して、精力的に署名を呼びかけていこうと計画しています。
活動への問い合わせは、長岡京市女性交流支援センター=TEL:050(7105)8501=へ。


「楽希生」の今後の署名活動

●1月29日(土) 午後1時30分~3時30分
「長岡京市男女共同参画フォーラム」(バンビオ1番館3階メインホール)
●2月22日(火) 午前11時〜午後4時
ウィングス京都(中京区東洞院通六角下ル)などで予定。
同センターでも随時受け付け

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