子連れ歓迎、ぐずっても問題ナシ、授乳もどうぞ―。そう言ってもらえると、子育て中のママはほっとしますね。長岡京市にそんなカフェが登場しましたよ。
しっくいの壁に、風合いのある木のいすやテーブル、ひきたてのコーヒーの香り…。どこから見ても“カフェ”に、「赤ちゃん、お布団にごろんと寝かせていいよ~」と意外な声が響きます。
こちらは、11月にオープンしたばかりの「ママカフェSweetCherry」。「お母さんが、小さい子どもと一緒でも気兼ねなくくつろげる場所を作りたかった」と話す、西村日登美さん。カフェを運営するNPO法人「いんふぁんとroomさくらんぼ」の理事長です。同会は、長岡京市で乳幼児とお母さんのための子育て支援に取り組んでいます。
同会の事業に参加した母親たちからの「こんな場所あったらいいのに」という声がきっかけとなり、活動拠点である事務所の2階を大幅にリフォーム。ママのための空間が誕生しました。
親子でのびのび過ごし出会いや交流の機会に
「子どもが過ごしやすいと、お母さんもほっとできる」と、店内には布団やベビーベッドも。メインスペースは畳敷きで、段差もありません。畳には大きなテーブルが一つ。「熱い飲み物は中央におけば、子どもが手を伸ばせないでしょう」(西村さん)。一つのテーブルを囲むことは、初対面のお客さんたちを打ち解けさせる働きもあるよう。「赤ちゃん、月齢どれくらい?」と始まったお母さんたちの会話が、数分後には料理のコツの話で盛り上がっていたり…。
2歳の娘・梨乃ちゃんと一緒に訪れた飯尾良子さんは、紅茶を一口飲み、「あ~幸せ~」。「家でお茶を飲むことはできても、やっぱり家事が気になってしまう。外のすてきな空間に来て、初めてのんびりできます。でも、おしゃれなカフェに子連れだと気遣うことも多くて…。こうやって靴を脱げるスペースってうれしい」。子育て中の記者もうなずいてしまいます。
ほかにも、授乳をしたり、おもちゃで遊ぶ子どものそばでスイーツを堪能したりと、思い思いに過ごすお母さんたちの姿が。それを見ているスタッフの表情も、にこやか。お客さんの中心は乳幼児連れのお母さんですが、高齢の人の姿も。「子育てにかかわる人や、赤ちゃんやママと交流したい人は誰でもウエルカム。たとえば、若いママと近所のおばあちゃんが交流できるとか、未就園児のママが、就園児のママに幼稚園の情報を教えてもらうとか、地域の異世代がつながる場にもなれば」(西村さん)
開催は毎月一回の予定でしたが、「もっとやってほしい」と要望がつのり、開催日数も増加。来春以降はランチの提供も考えているそうで、楽しみですね。
DATA
時間:毎月第1木曜日午前10時30分~正午、午後1時~2時30分