いよいよ夏がやってきました。南国生まれの私は寒いのが苦手。夏の青空と太陽が大好きです。とはいえ、真夏の暑い日はできれば涼しいところで京都を満喫したいですよね。
そこで、お天気や季節に左右されずに京都の伝統産業をじっくり鑑賞できるミュージアムに行ってきました。
京都市左京区岡崎にある「京都市勧業館みやこめっせ」の地下1階「京都伝統産業ミュージアム」です。開館は1997年ですが、昨年リニューアルオープン。ここは以前から仕事のための予習や下準備のため、または実際にお客様を連れて何回も訪れていますが、展示内容がパワーアップしていると思います。
訪れたのは雨模様の月曜日の午後。静かにゆっくり見学できました。ちなみに常設展は入場料無料です!
館内には京都市が定めた74品目の伝統産業が全て展示されています。黒い壁、黒い床に浮かび上がるようにディスプレイされた展示品は、近くで見たり、写真を撮ることができます。それぞれに日本語と英語両方で解説がついていて、工芸品や産業の背景や起源などを知ることができます。また、フロア内はスタッフが巡回されていて、質問に答えてくださいます。
リニューアルされてさらに充実したな、と思ったのは、手で触れて体験できるコーナーができたことです。私が特に好きなのは京指物で使われる木のにおいを実際に嗅ぐことができるコーナーです。桐や杉、檜やケヤキなどのやさしい香りを嗅ぐと外の暑さを忘れてしまいます。
また、竹籠や漆工芸品の製作工程を説明する展示では、ふつうはなかなか見る事ができない工芸品の製作途中が見られます。
もうひとつ、わたしが好きな展示が道具紹介です。職人が実際に使用した道具が細かい解説付きで展示されています。職人は道具を作るところから始めるとも言われますが、道具そのものの美しさに惹かれました。
複雑な伝統工芸品の製作過程も目で見るとよく分かり、大人も子どもも楽しめると思います。週末を中心に職人さんによる実演も行われています。併設のミュージアムショップも要チェックです。
また、訪れた時は企画展(有料)も開かれていました。こちらは京都の伝統産業である「京表具」の表具師が監修し、様々なアーティストとコラボして創作した作品の展示です。伝統技法を現代アートやマンガの作品に取り入れた新しい「空間表装」がテーマです。
展示場内で上映されていたメイキング映像では職人の仕事へのこだわりや一発勝負の作品制作の様子が肌で感じられました。会場内は作品の撮影も可能です。
展示をひとつひとつじっくり見ていると、日ごろ何気なく使っているものも職人の丁寧な仕事によってできていたのだと改めて思いました。外国の方だけでなく、京都に遊びに来てくれる友達とも行きたいとっておきの場所です。
京都伝統産業ミュージアム
京都市左京区岡崎成勝寺9番地の1 京都市勧業館みやこめっせ地下1階
TEL:075(762)2670
https://kmtc.jp/access/
営業時間等はHPから確認を
プロフィール
yuko
在住エリア:京都市左京区
メインテーマ:京都の文化(社寺、庭園、伝統工芸、建築)
子育てがひと段落ついた頃から、大好きな英語を生かせる通訳ガイドの仕事を始めました。
近くに住んでいるのに知らなかったことや、何度も訪れているのに気づかなかったことなど、新しい発見にあふれる街。迷子になって楽しい街、京都が大好きです。
最新の投稿
おすすめ情報
- カルチャー教室
- アローズ
- 求人特集
- 不動産特集
- 京都でかなえる家づくり
- 医院病院ナビ
- 高齢者向け住宅 大相談会
- バス・タクシードライバー就職相談会in京都
- きょうとみらい博