さまざまな国の親子に参加してもらおうとイベントなどを企画しているサークルが、宇治市にあります。その活動を取材しました。
撮影/児嶋肇
2024年2月2日、宇治市にある町の集会所に、赤ちゃんや幼児を連れたお母さんたちが集まっていました。開催されていたのは節分のイベント。主催は子育てサークル「anco kids kyoto(あんこキッズ京都)」です。「国籍や居住地に関わりなく、親子でいろいろな体験を楽しんでほしい」と、2022年4月から毎月、集まりを開いています。
参加者も一緒に会場の準備をしたあと、代表の熊澤真理菜さんが英語で歌を歌って会はスタート。参加者9組の中には、宇治市在住の外国人のお母さんが2人。みんなで一緒に豆まきをして、巻きずしを作りました。フィリピン出身で、3カ月の赤ちゃんと参加したデボラさんは、「巻きずしは初めて。少し難しいけれど、家でも作ってみたいです」と、笑顔で話していました。
節分行事以外にも、お母さんたちは子育てのこと、ふるさとの国のことなど、日本語や英語でおしゃべり。子どもたちはおもちゃで遊んだり、海外の絵本を読んでもらったり、和やかに過ごしていました。
異文化をより身近に感じる機会に
熊澤さんが娘のめあちゃんを出産したのはコロナ禍。「親子で出かけられる所があまりなく、人とのつながりがつくりにくかった」といいます。「宇治には外国人のお母さんが比較的多く暮らしていて、皆さん、より孤独を感じているのではないかと思っていました」
同じ思いを抱くママ友の佐藤絵美さん、ラッセル佑子さんと一緒に、「日本人も外国人も、親子でゆったり過ごせる場をつくろう」と、3人で同団体を結成することに。「自身の留学やワーキングホリデーの経験から、子どもたちにさまざまな価値観にふれてほしい、という思いもあります」(熊澤さん)。
月に1度の集まりでは、季節の行事に関連した食事会・体験のほか、アロマクリーム作りなどのワークショップや野菜の収穫体験などを実施。参加した人たちに、次は何がしたいか希望を聞いて内容を決めています。自然と運営を手伝うようになった参加者もいるとか。
「タイ出身のお母さんがタイ料理を教える会もありましたが、テーマは〝異文化に触れる〟ことにしぼってはいません。会をきっかけとしてさまざまな国の親子が出会うことが大切。互いの文化を教え合い、興味を持ったら理解を深めていってもらえればいい。イベントで体験するだけでなく、異文化は身近な生活の中にあると気付くことで、考え方の幅を広げられれば。
なによりお母さんも子どももリラックスできる場として、気軽に参加してもらいたいですね」
問い合わせは、メールで熊澤さん=ancokidskyoto@gmail.com=へ。
(2024年3月23日号より)
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