リチャード・ジュエル
1月17日(金)からMOVIX京都、T・ジョイ京都、TOHOシネマズ二条で公開
国民的ヒーローが容疑者に!巨匠が警鐘を鳴らす社会の闇
1996年、オリンピック開催中のアメリカ・アトランタで爆破テロ事件が起きた。爆発物を発見したのは、イベント会場の警備員リチャード・ジュエル。彼は多くの人々を避難させ、被害を最小限に食い止めて一躍、時の人となる。ところが、「FBIが疑惑の目を向けている」と実名と写真を添えて報道されたことから、リチャードの人生は狂い始め…。
これは実話で、クリント・イーストウッド監督が切に映画化を願って実現させた。苦境に立たされたリチャードを支えたのは、アウトロー的な気骨を持つ弁護士ワトソン・ブライアントと、リチャードの母ボビ。無実を証明するためにFBIやマスメディア、一般大衆と闘うというのは、どれだけ大変なことだったろう。身に覚えのない罪を着せられることの怖さ! それは、SNS全盛の現代にも通じるものがある。リチャードが法執行機関にあこがれていたというのも皮肉な話だ。出演は、ポール・ウォルター・ハウザー、サム・ロックウェル、キャシー・ベイツほか。
(ライター 宮田彩未 )