今の暮らしだけでなく、将来のこともしっかりと見据えた家計簿。しかし、未知数の人生において、悩みや不安はつきないご様子です。
まず子どもについて。メディアで子どもひとりにかかる生活費や教育費などの金額が取りざたされますが、多くの家庭では、他の部分を調整しながら対応しています。
ご相談者の場合、夫婦で貯蓄を積み上げてきている上に、個人年金などもあり、子どもの誕生が即家計のピンチという状態にはなりません。自然体で臨まれるとのことですが、子どもを授かっても家計は大丈夫ですよ。
それでも不安が残るようなら、支出を月30万円以内に抑える生活に取り組んでみては。実質的な貯蓄を除くと現在の支出は35万円程度。通信費や雑費を中心に見直すことで達成可能です。
一方、子どもができなかったときは、夫婦だけの生活を楽しむために老後の準備を入念に。夫は、すでに確定拠出年金の上乗せを実行。可能であればさらに充実させ、加えて、妻の個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」などの利用も検討してみてください。
子どもについての将来のめどが立てば、住宅ローンの繰り上げ返済の考え方が決まってきます。積極的に進めるなら、利払いを含めた支払い総額をできるだけ減らしたいところです。完済予定の73歳を、65歳くらいまでで期間短縮するのがおすすめ。ただし、借入金利が1%以下、さらに団体信用生命保険もあるので、焦って返す必要がないという見方も否めません。また、退職金が見込めるので、他の貯蓄が準備できていれば、退職金で残額を一括返済するのも一手。この二つのバランスの良いところを着地点として、プランを立ててみてください。
子どもを授かっても、やっていけるでしょうか?一方で、子どもができなかったら老後が心配。繰り上げ返済も悩んでます。
夫38歳(会社員) 妻37歳(会社員)
【回答者】
ファイナンシャルプランナー
山副 耕一
ファイナンシャルプランナー
山副 耕一
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