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試写室・劇場から

エマの瞳

3月23日(土)から京都シネマで公開

©Photo by Rocco Soldini

〝心の目〟を持つ女と持てない男の愛の行方は?

イタリアのローマ。暗闇の中を白杖(はくじょう)で歩く「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」のワークショップに参加したプレイボーイのテオは、盲目の女性エマと出会う。仕事を持ち、自立してイキイキと暮らしている美しいエマにどんどんひかれてゆくテオは、同居している女性にうそをついてまで、エマとの時間を確保しようとするが…。

名匠シルヴィオ・ソルディーニ監督が、“イタリアの華”ともいわれるヴァレリア・ゴリノを主役に迎え、生き方や感性が全く違う女と男のラブストーリーをち密に描いた。私も好きなゴリノが、タフなのに繊細さも併せ持つエマを鮮やかに演じているのが印象深い。テオ役は、アドリアーノ・ジャンニーニ。女性たちの間で右往左往する、少々アカン男を好演。

視覚障がい者の知られざる世界に驚く。目で見えるものにとらわれ過ぎる者は、見えないものに対して鈍感なのではないかと考えさせられる。二人の出会いと結末の場所が同じであるのに注目。監督の思いがそこにこめられているようだ。

(ライター 宮田彩未 

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