グリーンブック
3月1日(金)からTOHOシネマズ二条、MOVIX京都、T・ジョイ京都で公開
アカデミー賞5部門ノミネート 心と心を結んだ秘話に感動!
個性派の人気俳優ヴィゴ・モーテンセンが、体重を14kgも増やしてイタリア系の用心棒役に挑戦、受けて立つのは、映画「ムーンライト」での演技が称賛されたマハーシャラ・アリ。この二人の競演だけでも見る価値は十分だが、後味もすてきな人間ドラマだ。
1962年のニューヨーク。有名ナイトクラブで用心棒を務めるトニーだが、店舗改装のための閉店で休職、黒人ピアニストのドクター・シャーリーの運転手としてツアーに同行することに。腕っぷしが強く、がさつなトニーと、堅物のドクターの会話はなかなかかみ合わないが、数々のトラブルや事件が二人の距離を縮めていく。
これは実在した人物のお話。住む世界が違う二人のやりとりは実におかしいが、黒人差別がひどかったアメリカ南部へのツアーをドクターが断行した理由と彼の孤独の深さを知ると、胸が詰まる。でも、友情の温かみを示すラストでは、ほろりとした気分に。ピアノ演奏は、俊英クリス・バワーズが担当。ピーター・ファレリー監督。
(ライター 宮田彩未 )