ご主人の給料は、出来高報酬の比率が高く毎月変動。高額な住宅ローンや、生まれたばかりの第3子をはじめ手のかかる年ごろのお子さまがおられ、奥さまは不安なご様子。一見、所得が高く余裕がありそうですが、将来の収支をシミュレーションしてみると厳しい状況が見えてきました。
まず、2年前に5000万円で借り入れた住宅ローンについて。65歳で完済予定ですが、60歳までの完済を目指す場合、例えば、住宅ローン減税の終了後に700万円ほど繰り上げ返済。繰り上げ返済のタイミングは、金利の上昇に気を付けながら考えましょう。
10年以内に、2台の車とバイクの買い替えが必要になる場合も。となると、現在の貯蓄1200万円は、老後資金や教育費にあまり残せないかもしれません。
次に、お子さまたちにかかる生活費や教育費について。10年後、お子さまの生活費は1人あたり2万~3万円増が見込まれます。第1子が私立高校に進学すると、お子さま3人の学校にかかる費用だけで約180万円。生活費増と第1子の高校進学、早ければ高校受験で貯蓄を取り崩すようになるかもしれません。貯蓄ができるのは、あと10年間と、第2子の大学卒業後になりそうです。
ただし、今後、景気や会社の業績が悪化すれば出来高部分への影響は必須。年間でおよそ250万円が貯蓄できている現在の家計運営が難しくなる事態も考えられます。今のうちから取り組めることは、高めの通信費や習い事代、車関連費などの見直し。車は、1台を手放す時期について検討を。老後資金の準備に手が回らないようなら、教育進路の変更や、子育てが落ち着いてから奥さまの就労でフォローしていくことも一考です。
夫の給料は出来高制。安定していないのでライフプランが立てづらく不安です。住宅ローンなど家計運営にアドバイスを。
夫33歳(会社員) 妻30歳(主婦) 子0歳・3歳・5歳
【回答者】
ファイナンシャルプランナー
薮内 美樹
ファイナンシャルプランナー
薮内 美樹
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