リタイア生活に入られたご夫婦の家計簿。公的年金がフルで支給されるまでは個人年金でカバーするなど、とてもしっかりと計画されています。近所に住む共働きのお子さん夫婦に代わり、日ごろから二人のお孫さんの面倒をみておられ、にぎやかで忙しい暮らしぶりと拝察します。
支出をみると、どの項目も上手に抑えられています。生命保険料の負担が大きいですが、あと2年で払い込みが終わり、貯蓄性もあるので問題はありません。また、収入に対して、2世帯分を負担している食費も高め。
年金生活になっても、現役時代と同じように親子での外食時の支払いもされていて、どうやってけじめをつけるか悩まれているようですね。個人年金を除き公的年金だけを考えると、毎月の収支は赤字。「現役時代と状況が変わったので全ては負担できない」ということを、正直に話されてはいかがでしょうか。ご相談者が嫌な顔をせず支払ってくれるので、お子さん夫婦も感謝しながらもつい甘えてしまっているのではないかと思います。
住宅ローンは完済されていますが、今後、リフォームや介護などさまざまな支出が予想されるので、蓄えは多いほど安心。ずるずると資産を取り崩し、将来お子さんに迷惑をかけることになっては本末転倒です。お話をする際には、「これまでのようなお金のバックアップはできないけど、あなたたち一家を何より大切に考えている」という気持ちも伝えてください。
節約ができているので公的年金がフルに支給されると生活にはゆとりが生まれますが、そのお金はご夫婦二人の暮らしに使いましょう。お子さんやお孫さんのためにも、ストレスをためず、元気でいきいきと日々の生活を楽しんでくださいね。
子世帯とともにする毎日の食事など、現役時代と同じように費用を負担。老後の蓄えが足りなくなるのではと不安です。
夫64歳(無職) 妻61歳(無職)
【回答者】
ファイナンシャルプランナー
八束 和音
ファイナンシャルプランナー
八束 和音
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